飯豊山テント縦走(後編)

2009年8月4日-7日 飯豊山テント縦走、単独 (後編)

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今回のルートと時刻

8月4日:仙台(10:44)新幹線→福島(11:12)→米沢(11:57)→小国駅(13:33)からバス→飯豊山荘着(16:00頃)前泊
8月5日:飯豊山荘(4:50)→温身平(5:15)→彦衛門の平(6:00)→石転び沢出合(7:30)→北股沢出会→中ノ島取付き(10:00)
→梅花皮小屋(12:00)←→北俣岳
8月6日:梅花皮小屋(5:00)→烏帽子岳(6:00)→御手洗の池(7:05)→天狗の庭(7:40)→御西小屋(8:50)→玄山道分岐(10:20)
→飯豊本山(11:10)→飯豊山神社(11:50)→御秘所(12:50)→草履塚(13:30)→切合小屋(14:00)泊
8月7日:切合小屋(5:00)→種蒔山(5:30)→三国小屋→剣が峰(6:50)→笹平(8:20)→川入キャンプ場(9:40)
→川入バス停(10:10)→山都(11:28)→郡山(13:31)新幹線→仙台(14:17着)

<8月6日>
6日の早朝3時頃、稜線のテントの中で目が覚めた、外はまだ暗くて雲に覆われている様だが風はなく、
日の出と共に好天になる予感がする。

早々に朝ごはんの準備に取り掛かる、、テントでは1人だから気兼ねがない
朝食後に今日の飲料水を水場で汲んでいると、もう1人のテント人がコーヒーを飲みながら話しかけてきた、
私が5時出発である事を告げると、自分は軽るい装備なので後から追いかけるそうだ
荷物の重さが違うので行動を共には出来ないが、道中の仲間がいると言うだけで心強い気がした
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テントを撤収した5時頃には朝日が昇ってきて雲海を赤く染めた、、いざ出発
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最初に目指すは、梅花皮岳だ、、坂の途中には沢山のマツムシ草が生えている
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小ピークを過ぎると前方に単独行の人の姿が見えた、私より先に出発したらしい
途中で私を待っていて、道を尋ねられた、私も初めての道だが一応地図を見て右だと答えた
この後、”彼”は凄いスピードで遥か彼方に消えてしまった
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飯豊ウスユキソウとでも言うのだろうか、素晴らしい花と出会った
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梅花皮岳周辺に咲き誇る華麗な花たち
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素晴らしいお花畑の中を通過して、ちょうど6時に梅花皮岳頂上に到着した
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梅花皮岳を過ぎると御西岳から右手に大日岳が、左側には飯豊本山の峰が延々と続いているのが見える
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前に別な人が歩いている、、、たおやかでいて雄大な山々の稜線を歩くのは実に気持ちがいい
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御手洗の池
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大きな雪渓の向こうに飯豊本山が見えてきた
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天狗の庭、平らな草地なので以前はテント場に使われていたが荒れてしまい、立入り禁止らしい
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梅花皮岳は遥か彼方になり、代わりに大日岳が目の前に迫ってくる、山の形が美しい!
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さっきあんなに遠かった飯豊本山も近くに見えてくる
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稜線上に御西小屋が見えてきた、何て美しい山並みなんだろう、、暫く立ち尽くしてしまうほどだ
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9時頃、ついに御西小屋に到着した、、梅花皮から御西までの約4時間の稜線歩きは素晴らしいの一語だ
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大日岳の前で

御西小屋は大きく収容人数も多い様だ、外にはテント場もあって、景色が素晴らしい
写真を撮ってくれたおばちゃんは、大日岳往復を勧めてくれたが、体力的にも、時間的にも厳しく断念した
いつか、御西小屋に泊まって大日岳を往復しいたと思う

この時、梅花皮小屋で一緒だったテントの若者が通過、、挨拶して先に行ってもらった
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これから、御西小屋を後に左に舵を取って飯豊本山に向う
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大分天気も良くなり、日差しが暑い位、、、既にややバテ気味に
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玄山道分岐の標識
この辺りの右側に湧き水が湧いていた、疲れた足と喉を潤す、飯豊の水は最高だ。。しばし休憩
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飯豊本山山頂にて

飯豊本山の最後の登りに差し掛かった時、流石に疲れが出て喘いでいたら、
上の方からから「頑張れ~あと一息」の声が、、、さっきの若者だった!!
頂上で一緒に昼食を食べて楽しいひと時を過ごす事が出来た、
人の少ない山では、こんな出合いも嬉しいものだ

しかし、この若者が何やら心配している
私が来る少し前、梅花皮岳で私に道を聞いた”彼”が、本山からダイグラ尾根に曲がったらしいのだが、
この若者によれば、ダイグラ尾根はかなり難しく長いコースなのに、通過した時間が遅すぎると言うのだ
後で判明した事だが、、実際”彼”は途中で道に迷い、山中で2晩を過ごす遭難騒ぎとなったらしい
怖い話だが、一歩間違えれば何時自分も迷うかも知れない、夏とはいえ2晩ビバークはかなり厳しい

一頻り富山の山談義などをした後
若者は梅花皮小屋に戻るため、私は本山小屋方面に向かうために分かれた。。また何時か会える日まで
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御秘所という岩場、見かけほど厳しくない
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御秘所と”姥の前”の途中の標識
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”姥の前” この時、姥には赤い帽子とエプロンが掛かっていた
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草履塚、昔、ここら辺りで草履を履き潰すので草履が溜まった場所らしい
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切り合小屋に到着

ようやく、本日の最終地点である切り合小屋に到着した
この頃、暑い中、かなり長い道のりを歩いた為か頭痛がひどくなって来た
小屋の前には湧き水が溢れていてとても美味しい、とにかく小屋で一息つくことにした
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切り合小屋の裏手にあるテント場
ここが本日のテント場だ、まだ数人しか張っていないので一番奥の木の陰にテントを張った

中々頭痛が直らないので、張ったばかりのテントの中で暫く横になる、暫くして気がつくと1時間位寝てしまったようだ
夕方やっと元気が出てきたので、早めに夕食を食べてから明日の下山のコースの再確認やラジオで天気チェックをした

どうやら、明日の午前中に雨が降り出すらしい
明日はさっき通過した御秘所という岩場より危険な、剣ヶ峰と言う岩場があるらしく、それを過ぎれば普通の山道の様だ、
雨が降る前に剣ヶ峰を通過した方が良い気がする。
と言う事で、今夜も早めに就寝・・・・ZZZ

<8月7日>
翌朝は、今までと同じ様に5時に出発
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種蒔山
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この辺りは山の雰囲気もかなり異なっている、、いよいよ天気もやばそうな感じに・・・・
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小雨が降り始めた頃、剣ヶ峰らしい岩場が見えてきた
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一見大した岩場ではないが、平らで大きな岩が連続していてとても滑りやすい
この大荷物で、ちょっと足を滑らせると数十m落下する事になるので、かなり気を使って下る
剣ヶ峰を過ぎると、待っていたかの様に本降りの雨が降り始めた
早めに出発して正解だった
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カッパを着て、三国小屋から先を矢の様に飛ばして下った
ぬかった道の長い下りが続いたが、林の中は特に危険も無く川入りキャンプ場に到着
飛ばしたせいか、まだ10時前だった、急げば10時半のバスに間に合う
大雨の林道を1人で30分歩いて飯豊鉱泉のバス停への道を急いだ
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10時過ぎにバス停に到着、待っていたバスにはまだ運転手がいない
暫くバス停前の無人小屋の軒先で雨宿りしていると、道の向かい側の学校の校舎の様なところから人が呼んでいる、
行って見ると私同様の単独行の人と大学生らしきグループが雨を避けて休んでいた、皆ずぶ濡れだった

運転手が戻ってきたところで全員で乗り込む
バスの中で、憧れの飯豊連峰の主稜を歩けたという満足感に浸りながら山都駅に向かった
きっと、この山行は一生忘れられない思い出になることだろう
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仙台に着くと七夕で賑わっていた、ちょっと遠周りして、初めての仙台七夕を楽しみながら帰った
飾りも、雰囲気も私の故郷である平塚の七夕とはかなり趣が違う気がした

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