2010年12月11日 山眠る毛無山(静岡県及び山梨県) 同行者:S脇君

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朝霧高原に聳える冬の富士
冬の高積雲を吐き出しているかの様に見える富士山が美しい

先週丹沢から垣間見えた雪化粧の南アルプスの艶姿が忘れられず、更に近くから見ようと大雪を過ぎて山眠る朝霧高原の名峰「毛無山」へと向かった
毛無山は富士山と相対峙する様に静岡県と山梨県の境に立つ天子山塊の最高峰だと言う

富士とアルプスの狭間にあって2000mを超えんとする高峰からでさえ、残念ながら南アルプスの稜線は厚い雲に閉されて見る事は成らなかったのだが、北斎の浮世絵を思わせる様な風雲の風景を見ながら、稜線では初雪を踏んで歩き、中腹では豊富な清流が落ちる美しい滝を楽しみながら歩くことができた

今回のルートと時間
登山口(8:05)~麓金山精錬場跡~不動ノ滝見晴台(8:40)~富士山展望台(10:40)~南アルプス展望台(11:00)~毛無山山頂(11:10)~昼食~(13:10)~丸山~地蔵峠(13:50)~登山口(15:20)

晴れ、山の風15mと強風の予報に気を引き締めて朝5時半に出発、東富士五湖道路からR139を通って富士山を反時計回りに半周してグリーンパーク入口を右折、「朝霧高原ふもとオートキャンプ場」の先にある駐車場に8時頃到着した
既に数台の先行車が停車していたが地元ナンバーに加えて都内、埼玉、富山の車まで混じっており毛無山が著名な山であることを知った
我々は早速準備を整え8時過ぎに歩き始めた
今日は不動の滝を見て山頂に真っ直ぐ伸びる登山道を登り、帰りは丸山を超えて金山に向かう稜線の途中のコルにある地蔵峠を左折して谷筋を下山する周回コースとした

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登山口
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上を見上げると中腹から上が朝日に照らされており、頂上付近は雪が付いて木々が白く見える
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麓金山精錬場跡と言われる場所に出ると、真っ赤に錆びた鉱石の粉砕機が放置されていた
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登り始めからいきなり急な坂道が続く
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途中不動の滝の見晴台にでると100m程もあろうかという大きな2段滝が見える
流れは細いが白い飛沫が谷の底まで届く美しい滝に暫く見惚れていた
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約1時間位でレスキューポイントと言われる広場に出た
ヘリコプターが着陸出来る様だが周りの木が多くて風が吹くと少し不安がある広さだ
木々が濃く急坂がずっと続くこの山で遭難したら、救助するのも命がけとなるだろう
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休息のためにザックを下ろして見上げると、今日も梢の先の真っ青な空に出会えた
このあと山頂へ続く道には降って間もないと思われるフカフカの雪が積もっていた

2時間半の急登のあいだ、背後にはずっと富士の姿が見えていたのだが、
木々に阻まれてすっきりは見えなかった
だが、”富士山展望台”に到着すると 何とも素晴らしい展望が開けた
緑の葉に覆われた季節だったら、もっと驚くことだろう
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展望台の下は崖になっており、富士山との間には何も遮るものはない
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白く薄いベールの下には普段見る東面とは異なり、切れ味の良いナイフの様な鋭い岩肌が見えた
山頂の北側のピーク白山岳や南側の剣ヶ峰、測候所が肉眼でも見える
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晴れた冬山の上に見える空は、どうしてこんなに青いんだろう
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南遠方には駿河湾が光って眩しかった
眼には裾の先に金色の駿河湾が同時に見えているのだが、画面に一緒に収める事が出来なくて残念だ。。。
我々は狭い展望台の上で交互に写真を撮り合って暫く景色を楽しんでから急登を再開した

登ってきた尾根は緩やかになる事もなくずっと険しかったが、自然林が美しい素晴らしい山だ、
頂上に繋がる稜線に出ると平坦な道となり、間もなく南アルプスの展望台(大きな岩)があった
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上部を厚い雲に覆われた南アルプス方面

残念ながら南アルプスの山稜上部は雲に遮られて見えず、八ヶ岳と思われる方向も同じだった
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ズームしてみるのだが、雲が厚くとりついている
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雰囲気が良い自然林と雪の山道
目的のアルプスが見えず、ちょっとがっかりして平らになった白い稜線を山頂を目指して進む
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山頂にて
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山頂から見えた面白い雲の風景
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北斎風にとイメージしながら立て撮りしたのだが、、
雲の変化はとても早くて、うまく撮影できなかった
だいいち、北斎の絵はうろこ雲だった様な気がする
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頂上部の男性的な荒々しい山肌と、ほんのり塗された淡雪
雪の白さと青い空のコントラストはいつ見ても息を呑むほど美しい風景だ
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北側の山には白いダケカンバの様な林が見える

予報に反して風は大した事はなく、日が当たるとポカポカする程の陽気だった
それでも暫く頂上の風に吹かれていたらいささか寒くなり、
風を避けて林の中の倒木に腰をかけて昼食を食べることになった
そこは日が差して暖かいこともあり、1時間程ものんびりしたのだった
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珍しく野菜たっぷり卵入りラーメンを食べて、パンパンになったお腹で歩き始める
帰りは地蔵峠から沢沿いの渓谷を下った
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途中の滝で水を汲むS脇君、、、汲み終わるころビショビショになる
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花崗岩を含んだ硬い石を踏みながら谷をひたすら下る
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ちょっと大きな滝、、読みにくい名前がついていた
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薄緑色の綺麗な渓流、、、如何にも岩魚でもいそうな淵だ
途中、何度か渡渉を繰り返して漸く麓に近づいた頃、浮石に足を取られて転んでしまった
気が緩んだせいか、足腰の問題かもしれない、、まだまだ注意が必要だ
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”麓宮”と書かれた神社前を通って駐車場に戻った
下山後はS脇君が若い頃の思い出があると言う”田貫湖”に寄って帰る事になった
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田貫湖から見たかさ雲をかぶった富士
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湖に写った逆さ富士も美しい
若いS脇君はこんな富士山を見ながらキャンプを楽しんだのだろうか
遠い昔の小さな自分を見ている様に、ここで富士山を見た覚えが無いと言っていたが
きっと思い出の中にあるのは富士より大きなものだったのかも知れない・・・

高積雲、ひつじ雲、かさ雲などなど、人は雲の様子を様々な表現を用いて呼んでいる
今日、南アルプスを隠したのも、色んな形に変化して楽しませてくれたのも雲だった
思い返して見ると、なんとなく一日中雲と戯れていた楽しい山歩きだったかのも知れない