2012年7月30日-8月3日 槍ヶ岳~穂高岳テント縦走(横尾~槍ヶ岳肩の小屋編)

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真っ青な空に映える槍ヶ岳

今回は夏休みの日程を調整してI君と北アルプスのメインルートである槍穂を縦走してきた
出発前、太平洋上には台風9号、10号が発生していて心配させられたが
特に影響も無く終始晴天に恵まれてダイナミックな北アルプスの縦走を存分に楽しむ事が出来た

東北の山に魅せられて再開した私の登山
早4年目を迎えた
今では筋力は衰え、バランス感覚も悪くなったから
敢えて槍・穂高や剣岳などの岩稜地帯は避けてきた

寧ろ東北の山々を思わせる優しい雰囲気で奥深いゆったりした山を目指して登ってきた
北アルプスの山域では
特に燕岳や裏銀座、黒部五郎や雲ノ平方面の山歩きは素晴らしかった

しかし登山の楽しみの中には冒険的な要素もある
自から制約をかけてしまえば
次第に窮屈になり自然な行動が出来なくなる
だから今回は
無理の無いゆったりした日程をとって
I君とトライしたいと話していた北アルプス稜線でのテント泊で
懸案の3000m峰8座を巡る縦走を目指してみた

<今回のルートと時間>
7月30日(月) : 直通バス・新宿発(7:30)=上高地バスターミナル着(12:00/12:50)→徳澤(14:35/14:50)→横尾テン場(15:50)
7月31日(火) : 横尾(5:00)→槍沢ロッジ(6:40)→ババ平(7:30)→大曲(7:15)→天狗原分岐(9:10)→幡竜上人洞窟(10:50)→殺生ヒュッテ分岐(11:15)→槍ヶ岳山荘テン場(12:30)←→ 槍ヶ岳頂上往復
8月1日(水) : 槍ヶ岳山荘(5:15)→大喰岳→中岳(6:15)→南岳(7:55)→南岳小屋(8:30)→大キレット入口(8:45)→長谷川ピーク(10:15)→北穂高小屋(12:15/13:20)→北穂高岳(13:25)→最低コル→涸沢岳(16:10)→穂高岳山荘テン場(16:40)
8月2日(木) : 穂高岳山荘テン場(5:15)→奥穂高岳(6:00)→吊尾根→紀美子平(7:35/8:45)→前穂高岳(8:15/8:40)→紀美子平(9:00)→岳沢小屋(11:30/12:30)→上高地温泉ホテル入浴(14:30/15:20)→上高地テン場(16:00)
8月3日(金) : 上高地テン場~周辺散策~直通バス・上高地バスターミナル発(14:00)=新宿着(19:00)

思えば槍ヶ岳と穂高に登ったのは凡そ40年前
高校生の頃だった
横尾の河原にベーステントを張り
槍、穂高、蝶などに夫々日帰り登山をして楽しんだ

朝方、プリンの粉を溶いた鍋を梓川に浮かべておけば
夕方戻ってくる頃には 冷たいプリンが食べられた
周辺のノブキを取ってきて甘辛く煮付れば
ちょっと苦味があるノブキの味
これをおかずに食べたご飯の美味しさ
未だに忘れられない

今回の山行を計画して地図を広げたとき
心は遠い昔の思い出の世界に飛んでいた

苦しい登りを経て頂上で齧った レモンの酸っぱさ
稜線で遭遇した 地を這う落雷の恐ろしさ
雷雨が過ぎた後に 雷鳥と出会った時の驚き
断片的な思い出が甦る

出発前の数日間は
ときめきと不安の日々を過ごした

*****   <1日目>上高地から横尾へ  曇りのち晴れ   *****

大荷物を背負い早朝に埼玉を発って新宿へと向う頃には
これから始まる長丁場に対する覚悟の様なものが出来ていた

新宿でI君と合流し「さわやか信州号」で一路上高地へと向かった
このバスは上高地直行便だからとても便利だ

定刻12時過ぎにバスターミナルに到着
今日は横尾までだから気が楽だ
河童橋横のレストランで昼食を食べた後、ゆっくりしたペースで徳澤方面へと進んだ
昨年の正月にスノーシューで河童橋まで入っていたから新しい橋には見覚えがある
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明神岳の上部には雲があった
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明神池の入口


観光客と並んで梓川に沿って進むと
やがて徳澤園の建物が見えてきた
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ここのテント場は牧草の様な風情で素晴らしい
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徳澤園

何やらお香の様な匂いに誘われて入口を覗いて見ると
おかみさんから泊り客と勘違いされた
一度は泊まって見たくなる程手入れが行き届いた宿という印象だが
綺麗な牧草地のテント泊とどっちがいいか迷うところだ

更に約1時間ほどで横尾山荘に到着した
山荘は、最近立て替えたと思われるほど新しく綺麗だ
前のテント場には既に沢山のテントが張られていた

我々は小屋で受付を済ませると、はじの方に夫々のテントを張り
早速祝杯をあげた

夕食を済ませる頃には空に星が瞬きはじめ
空気は涼しくて気持ちがいい
こうして北アルプスでの穏やかなテント生活が始まった

*****   <2日目> 横尾から槍ヶ岳肩の小屋へ  快晴   *****

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目覚めると前穂、明神に朝日が当たりはじめていた
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最初は深い森林の中を進む
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次第に梓川の流れが早くなる


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約1時間40分で槍澤ロッジに到着
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ロッジの前から槍ヶ岳の上部が遠望できる
空には雲ひとつ無く、登攀時の眺望を期待させた


ロッジを過ぎると槍は見えなくなり、ひたすら登るだけだ
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更に約1時間後ババ平のテン場に到着
スペースは比較的狭いので、ここで泊まるなら早着が必要だろうと思われた
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暫くすると登山道は大きな雪渓の下に隠れた
雪渓の上は涼しい風が吹いて、暑くなり始めていた体には気持ちが良い
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槍沢大曲りで小休止
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槍沢は枯れて 次第に斜度が増してくる
この辺りから高山植物が多くなってきた
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ミヤマキンポウゲの群落の前を登る


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きついがまだ余裕がある

大曲りから約2時間、暑くて少し疲れが出てきた頃
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天狗原への分岐は格好の休憩場所となっていた
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大きな雪渓に沿って登る

更に登ると、だんだん斜度が急になる
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雪渓のトラバース

 


雪渓のトラバースのあと、モレーンを右に大きく回ると
遂に槍が見えた
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ハクサンイチゲと槍ヶ岳
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這松帯を登ると雪渓の上部に出た
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槍ヶ岳 肩の小屋と殺生小屋も見える
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更に急登するとヒュッテ大槍への分岐へ到着
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播隆上人の岩小屋
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斜面に広がるお花畑

咲き乱れる高山植物、槍ヶ岳の上は真っ青な青空
申し分のない天気の中最後の登りに集中した
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殺生ヒュッテへの分岐を過ぎる頃には疲れもピークに
振り返ると、切れ込んだ槍沢が遥か下に見えた
こんな景色の中を歩いていると疲れも忘れてしまうほど充実した気持ちになる
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遠くに富士山や南アのシルエットも見える
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遂に肩の小屋に到着した

やれやれお疲れ様!!
声を掛け合ってテント張りの準備を始めたのだが
槍ヶ岳頂上の展望はいかに ・・・・・・・・・

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