2017年11月6日 晩秋の恵那山

折角遠くまで登りに出かけるのだから天気予報が最良の日を選んで晩秋の恵那山を登ってきた。

恵那山は船を伏せたような形をしているので別名船伏山と言うそうで東北で親しんだ船形山と由来が似ているので前から興味を持っていた。

この時期、中央アルプスの最南端に位置する恵那山ならばまだ晩秋の紅葉が見られるだろうと思った。しかし残念ながら紅葉は登山口の広河原辺りまで降りて来ていてもはや遅過ぎた感は否めなかった。

先日の鳳凰山程ではないもののそこそこ登り甲斐を感じながら九十九折の登山道を辿ると緑色の笹と唐松の紅葉とのコントラストが綺麗だった。山頂からは展望がないが、山頂手前からは東側に連なる南アルプスの展望は素晴らしく、北側には木曽駒ケ岳以南の山々を始め御嶽山や乗鞍岳に加えて北アルプスの穂高連峰までがはっきり見えたのには驚かされた。

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恵那山の登山ルートは大きく3つほどある様で、日本武尊が越えたと言われるほど古くからある神坂峠を越える古道を歩きたかったのだが、何しろ長いルートである上アプローチが大変そうだった為、今回は中央高速から程近い広河原ルートを登る事にした。

暗いうちに家を出発すると順調に進み中央高速飯田山本ICを出て園原から県道R477にある登山者用駐車場には6時過ぎに着いた。

駐車場に着くと既に5台ほど止まっていたが既に出発したらしく誰も居なかった。

ここにはトイレも設置されていて登山届も提出できる。長野県はウエブによる提出が可能なので私は既に済ませていた。

手早く準備を済ませると林道を歩き始めた。

林道を歩いている内に恵那山の上部に朝日が当たり始めると黄色に紅葉した唐松が光って綺麗だった。

中腹の紅葉の木と混じっている白い木々はダケカンバだろうか。

古いトンネルを抜ける。この林道は状態が良いので十分車も走れる気がした。

20分程歩くと恵那山への登山口に到着、登山道はここから下って木谷川を渡渉する様だ。

渡渉箇所には大きな橋がかかっていたが、朝露で濡れていてとても滑りやすい。

急坂を暫く登ると美しい唐松の林の中に入った。

更に標高を稼ぐと傾斜が一旦緩んで笹に覆われた雑木林となった。植生の変化があって楽しめる登山道だ。

1700mを過ぎた辺りで展望が開けていて、この場所で南アルプスをじっと見つめている人と出会った。

どうやら南アの山座同定をしている様だ。私も参加して話している内に大分同定が進んだ(気がする)。

甲斐駒ヶ岳、白鳳三山、塩見岳、聖岳あたりまでは分かった気がするが他の山は分からず。何時も見ているのと反対側からだと山の恰好が違い過ぎてどうもハッキリしなかった。

南アは殆ど歩いているが唯一光岳と聖岳のみ登れていないそうで、私も光岳に登ろうと色々な案を考えている話をすると、お互いの情報を交換できて有意義だった。この方は茨城から来ていて3か月もの間、車で寝泊まりしながら登山をしている強者だった。そう言えば今年北海道でもこの様な強者に出くわしたが平日組にはこんなすごい人に出会う事が多い気がする。

気が付くと30分以上も話し込んでいた。

漸く半分辺りだ、もうひと踏ん張りしないといけない。

笹原とダケカンバが綺麗な道が続く。

もっと登ると更に展望が開けた。ここは山座同定に持って来いの場所だった。

こちらは中央アルプス。

左から御嶽山、乗鞍岳、北アルプス。

御嶽山は雲海の上に浮かぶようにして突出ている。噴煙は見えなかった。

こちらは乗鞍岳のアップ。

北アルプスの穂高連峰のアップ。奥穂と前穂の間の吊尾根も見えた。

恵那山山頂は林に覆われていて展望は無かった。

信仰の山らしくこんな祠が沢山点在している。

山頂小屋付近にある綺麗なバイオトイレ。とても良く整備されていて気持ちがいい。

さらに進むと山頂小屋が立っていた。ここは避難小屋である。

小屋の裏手にある岩に登って見た。

標高が高くなった分南アの展望は良かった。塩見岳の右側遠方には富士山の頭も見える。

南アの高峰から頭を出した富士山。

木曽駒ケ岳から南へと伸びる中央アルプスもすぐ近くに見える。

ここで昼食を食べていると若い二人ずれが登ってきた。聞くと和歌山から来たそうだ。

和歌山からと聞いて、随分遠くからですねと言うと、貴方はどちらから?と尋ねられたので神奈川からですと答えた。

するとビックリされて和歌山よりずっと遠いじゃないですかと言う。和歌山からここまでの走行距離は百数十キロだそうだ。

そう言えば私が走った距離は中央高速が曲がりくねっている事もあって280Kmもあったのだからずっと遠い事になる。

景色を楽しんだり楽しい話も出来たので、満足して岩場を降りた。

下山を始めると登りでは遠くの景色に気を取られていて注目していなかった富士見台高原や大判山方面の景色が良く見えた。

上から見る木々の様子も違って見えた。この山はダケカンバと唐松が混在して綺麗である。

唐松林まで来て上を見上げると唐松の紅葉が一際青空に映えて綺麗に見える。

同じ道をピストンすると下山が長く感じられるもので、ようやく渡渉ポイントまで戻った。

林道に入ると10m程下に日差しに輝く清流が見えた。

林道周辺は紅葉が盛りだった。

紅葉が終わった山の斜面では辛うじて日が当たっている木々の梢が光って見えた。

下から見ても唐松と青空のコントラストが美しい。

この唐松の紅葉風景は恵那山に対する強い印象を私に植え付けたと言えるだろう。

今日は天気も良かったせいか、駐車場に戻るとかなり台数が増えていた。

直ぐ近くにあった一軒宿、月川温泉に立ち寄って汗を流した。清潔な良い露天風呂があり気持ちがいい温泉である。@600なり。

温泉の前にある山は紅葉真っ盛り。

昼神温泉にあったお蕎麦屋さんで天ぷら蕎麦を食べた。

最近は帰りに毎回大好きな蕎麦を食べるのが習慣である。

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<今回のルートと所要時間>

駐車場(6:56)→広河原登山口(7:15)→標高1780m付近(8:30-8:55)→恵那山山頂(9:55)→山頂小屋(10:10-10:37)→恵那山山頂(10:58)→広河原登山口(12:35)→駐車場(13:00)