南八ヶ岳縦走 その2 (キレット小屋~赤岳~阿弥陀岳編)

2017年7月15日-16日 南八ヶ岳縦走 その2 (キレット小屋~赤岳~阿弥陀岳編)

キレット小屋から赤岳へと向かうと、立ちはだかった急峻な壁の上に人が立っているのが見えた。

南八ヶ岳縦走2日目は、いよいよこのルートの核心部であるキレットから赤岳への急峻な岩の壁を登った後、阿弥陀岳から御小屋尾根を下って船山十字路へと戻る周回ルートを歩く。

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キレット小屋で朝を迎えると4時過ぎ頃から出発の準備で賑やかになり始めた。

4時半頃外へ出てみると快晴かどうかは分からないが今日も晴れそうである。

小屋から出るとまず最初に目についたのは雲海に浮かぶ富士山のシルエットだ。

テント場の方に降りてみると、テントの向こうには青紫色に染まり始めた朝焼けが美しかった。

こちらの山並みは雲海に浮かぶ秩父山系の山だろうか。空には飛行機雲が光って見える。何とも美しい朝の景色を暫くボーっと眺め続けた。

そうこうしている内に昨夜知り合った女性のグループが出発していく。皆さん慣れた風情で無駄がない感じである。

左に見える土の壁には一面コマクサが群生していた。

我々も朝食を済ませて出発する事にした。

出発すると程なく前方に切り立った赤岳の姿が目に入った。

真ん中に見える尾根は南アルプスの一部で、遠くにある高い山脈は中央アルプスだろう。更に右側には御嶽山が薄っすらと見えた。

とても険しい岩のルートに差し掛かった。落ちる心配は少ないが急なガレ場で落石が心配な場所だった。

マーキングがしっかり付いていて迷うことは無いが、幾ら登っても険しい登りは終わりが見えない。

下を振り返ると高度感がある。この辺りから私が先行して少し先に行かせてもらった。

こんな厳しい斜面にも沢山の花が咲いていて励まされた。

今日は天気も安定していて雲海から突き出た富士山も何時までも見えている。

振り返ると、S脇君が急な斜面にある梯子へと向かうのが見えた。

権現岳の向こうには南アルプスが見え始める。

いよいよ赤岳への最後の登りが近づいたようだ。景色が素晴らしので皆撮影が忙しい。

小ピークを越えたS脇君とでっかい権現岳。

ミヤマダイコンソウの向こうに見えるのは美しい阿弥陀岳の雄姿。

左へ曲がると6月に歩いた文三郎尾根へ繋がる。今回は真っ直ぐ赤岳へ向かった。

標高が上がってきて、権現岳の上に見える南アルプス連邦がどんどん高くなってきた。

遂に赤岳の最後の登りだ。左側からは文三郎から登る人たちの姿が見え、山頂の岩に人が立っているのが見えた。

文三郎尾根から続々と登ってくる一団が見える。

ハクサンイチゲを撮影していたら、丁度向こう側を女性の登山者が通過して柔らかな雰囲気の写真になった。

赤岳の山頂に到着。凄い賑わいだ。

S脇君と、さっき下から見えた大岩の上で記念写真を撮りあった。最高に気持ちがいい山頂だった。

人が多過ぎるので僅か10分程度で下る事にする。

やや渋滞気味の道を文三郎方面へと下る。

文三郎尾根から分岐して中岳、阿弥陀岳方面へと向かうとやや人も少なくなった。

少し登って中岳の山頂に到着。

真下には行者小屋とテント場が良く見えた。こちらのテント場も満杯に見える、流石に3連休だ。

その北側には硫黄岳や東西天狗岳が重なって見える。

中岳を過ぎると目の前に阿弥陀岳が大きく見えた。

振り返ると中岳から赤岳への登山道が見える。どちらを見ても美しく堂々とした山容が素晴らしい。

遂に阿弥陀岳に到着するとこちらでも沢山の人が休んでいた。我々もまだ時間が早い事もあって早いお昼を食べた。

最後にS脇君のいつもの美味しい湘南コーヒーを飲むと胃に染み渡る。ありがたや、ありがたや(^^♪

最後までその姿を見せてくれた富士山に挨拶して御小屋尾根を下り始めた。

この頃から雲が頻りに沸き始めた。

こちらの下山路もかなり険しい様だった。

振り返ると次々と人が降りてくる。

まだまだ長い尾根下りが待っている。

標高が下がってもまだ時折花を見つけて足が止まった。

ホシガラスが我々と同じ方向へ移動していたが中々撮影出来なかった。漸く枯れ枝に止まってくれた時に撮れた1枚。

ピークはずっと手前にあったのに、なが~い尾根の末端付近に漸く現れた御小屋山の標識。

ここを左に曲がると美濃戸口へと通じるらしい。我々は真っ直ぐ下って船山十字路へ向かう。

この標識を合図に平らな尾根から一気に標高が下がり始めた。

おだやかな歩き易い道が続いていてハイキングに最適な山だった。

船山十字路の車止めに帰り着いた。向こうから下りてくる人は静岡から来て隣に駐車した同じコースを歩いた人である。

こちらが船山十字路の綺麗な駐車場。

我々は車に戻り、隣人と別れを告げて林道にあった山の水を汲んで帰る事にした。

そして前回も寄った原村にある温泉「モミの湯」で汗を流した後、乙事村にある「おっこと亭」で天ぷら蕎麦を食べて帰った。

 

この季節、生のキュウリが食べ放題になっており、味噌を付けて食べたら最高に美味しかった。

天ぷらも蕎麦も中々美味しかったので、八ヶ岳に来たら必ず寄りたい店になりそうだ。

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<今回歩いたルートと所要時間>

1日目 :船山十字路(8:40)→西岳(11:40-12:00)→青年小屋(13:45)→権現岳(15:30)→キレット小屋(17:00)

2日目 :キレット小屋(6:05)→赤岳(7:55-8:05)→中岳(8:54)→阿弥陀岳(9:40-10:30)→御小屋山(12:15)→船山十字路(13:22)

<標高データ>

(キレット小屋周辺の距離表示が長いのは小屋周りでテントを張れる場所を探したため)

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