福井と近畿の名峰を訪ねて(その④ 大台ケ原編)

2018年5月15日 福井と近畿の名峰を訪ねて(その➃ 大台ケ原編)

正木ヶ原あたりの枯れ木の向こうには朝日に輝く熊野灘が見えていて綺麗だった。

2日前には前線通過で停滞を余儀なくされたが、今日は大台ケ原に再チャレンジする事にした。

大台ケ原には東西に分かれた散策コースがあり、更に遠くから登るルートも沢山あるようだが、この後熊野へ向かいたい事もあり今回はメインの東大台散策ルートのみを歩く事にした。

実際歩いてみると公園の様に整備された木道が続いていて登山というより快適なハイキングといった方が良いだろう。しかし展望は良く、特に東側には朝日に輝く熊野灘が美しく西側には昨日登った大峰山の連峰が一望出来た。そしてシオカラ谷へ下る道では見頃となった石楠花のトンネルがあったりしてハイキングとしてもとても楽しめるコースだった。反面、正木ヶ原に広がる立ち枯れの木々や下部に枝が無いシロヤシオの木などを見ると鹿の食害が進んでいる様子が窺えて、この地特有な問題がある事も認識出来た。

西大台の苔むしたルートにも興味はあるが、大蛇嵓で出会った人からの情報ではこの地を本格的に楽しむには大杉峡谷からの1泊コースが素晴らしくお勧めだとの事である。

大峰山の別ルートと合わせて再トライするのも良いかも知れない。

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「福井と近畿の名峰を訪ねて」その④は大台ケ原散策の話である

大峰山から下山して再び大台ケ原の駐車場に戻ると平日の為か数台の車しか止まっていなかった。

その後、夕方になると沢山の車が上がってきて何やら機材を取り出しセットし始めた。何だろうと近寄ってみると大型の望遠鏡をガッチリとした三脚にセットしていた。

聞いてみるとここは星の観察のメッカらしい。夜遅く車の外へ出てみると確かに降るような星空が広がっていた。

翌朝は快晴。まだ5時過ぎと早かったが朝ごはんを済ませると歩き始めた。

東大台の登山口から入山した。

木漏れ日が清々しいトウヒ林の道を行き始めた。

その内、石畳の階段となる。

水は流れていない沢を幾つか横切る。

唯一スミレだけが咲いていた。

日出ヶ岳山頂に設置された高台が見え始める。

高台に登ると北東側には朝日を受けて熊野灘が光って見えた。

こちらのピークは正木嶺というらしい。

尾鷲の海岸線もすぐそこに見える。

北側には台高山脈が見えた。

西側に並ぶ山の名前が書かれている。

その図の通り西側には大峰山脈の山々がずらっと並んで見えた。

昨日登った八経ヶ岳は中央やや左側のピーク、右のなだらかな山が弥山だろう。

正木嶺へ登り始めると木道の両側にはびっしり小さな蕾を付けた木が並んでいて花が咲いたらさぞ綺麗だろうと思われた。

後でビジターセンターの人に聞いたところシロヤシオだとの事。大峰山では満開だったのにこちらの方が開花が遅い様だった。

この木々の下部は枝が無くつるつるだったが、これはシカによる食害とのこと。

正木嶺のピークを過ぎると食害による被害が更に進んでいて立ち枯れの木が目立った。

近畿の尾根と言われる大台ケ原は屋久島の様な多雨地帯だから、かつては八経ヶ岳付近で見られた様なコケに覆われた深い森があったらしい。

正木ヶ原へ下り始める辺りでも光り輝く熊野灘が綺麗で何度も足を止めた。

鞍部に降りると新緑の木々が目立ち始めた。昨日大峰山で見た傘の様な葉っぱの木がここでは大木になっていた。

後でビジターセンターの人に聞いたらオオイタヤメイゲツだと教えてくれた。

笹の広場となっていた正木ヶ原。

正木嶺を振り返る。本当に木が無く全体が笹の原だった。

せっかくなので左に曲がり大蛇嵓へ行く事にする。

ここは大きなブナの木も沢山見られた。

綺麗な石楠花も咲いていた。

この木には葉っぱが無く花は黄色く綺麗だが、名前は分から無い。

大蛇嵓に着くと一人の人が一生懸命シャッターを切っていて、暫く話し込んだ。

これは多分中の滝?

展望台の先端に出ると目の前に大蛇嵓の先峰が見えた。

熊野の方向へと深い渓谷が延々と続いている。この渓谷の底に東熊野街道や北山川の流れがあるのだと思うとこの地の山の深さを感じざるを得ない。

写真を撮り続けている人と別れの挨拶をして来た道を戻った。

周回コースに戻ると石楠花のトンネルが続いた。

ピンクの本当に綺麗な石楠花に気持ちも和んだ。

やがて谷底に達するとシオカラ谷にかかるつり橋に出た。

谷から登り返すとやがて広い駐車場に出た。

ここが立派なビジターセンターだ。まだ午前中なので中に入って植生の事や樹木や花の名前を聞くと快く親切に教えてくれた。

素晴らしい山深いこの地を再び訪れる機会があれば是非大杉谷から登って見たいと思いながら大台ケ原を後にした。

大台ケ原から渓谷へ下って見上げると深い緑に覆われた山並みが印象深かった。

この後、熊野の古道を歩くつもりで先ずは熊野三社を目指して東熊野道を南下しはじめた。

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<今回のルートと所要時間>
ビジターセンター(5:30)→日出ヶ岳(6:10)→正木ヶ岳(6:55)→牛石ヶ岳(7:20)→大蛇嵓(7:34)→牛石ヶ岳分岐(7:49)→シオカラ谷(8:20)→ビジターセンター(8:50)

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福井と近畿の名峰を訪ねて(その④ 大台ケ原編)” に対して1件のコメントがあります。

  1. alpinist-aki より:

    Test

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