福井と近畿の名峰を訪ねて(番外編 熊野大社と伊勢神宮)
2018年5月15-16日 福井と近畿の名峰を訪ねて(番外編 熊野大社と伊勢神宮)
大台ケ原を出発して一路熊野本宮を目指して東熊野道を南下した。距離は約110Km程だが山間部を通る道は狭い所も多く3時間程もかかったが、その足で熊野三山を廻ったあと大門坂から熊野大社までのショートコースを歩いてみた。
当初の計画では熊野那智大社から大雲取越道を小口の集落まで歩き、バスで新宮まで戻る熊野古道散策を考えていたのだが、今回の山旅がかなり長くなってしまった事もあって午後からの短縮ルートとしたのだ。
大門坂駐車場に車を停めて大門坂へ入ると、大きな杉並木の中を見える限り続く苔むした古い石段が続いていて熊野古道の雰囲気満点の道だった。そして那智大社をお参り後に見えた那智の滝も見事だった。
それにしても熊野三山へと続く熊野古道とは一体どんな道だったのだろうか。今回、最初に踏み込んだ大峰山の大峯奥駈道も全長80Kmにも及ぶ熊野古道の山岳ルートだと考えると、その長大なルートへほんのちょっと足を踏み込んだ程度にしかならないのである。
主に6つの道があると言われる熊野古道の中には、あの伊勢神宮から熊野三山へ通じる伊勢路というのもある。そう言えば私は伊勢神宮にも行った事がない事に気が付いた。
この山旅の最後に伊勢路の出発点だった伊勢神宮にお参りして帰る事にした。
<熊野三山巡り&熊野那智大社への参道散策>
最初に訪れたのは最も北側に位置する熊野本宮である。
平日の為か意外と閑散としていた熊野本宮の大鳥居前。
熊野大権現の登りが立ち並ぶ階段を上がった。
家都美御子大神、熊野坐大神、熊野加武呂乃命の3つの主祭神が祀られている。
次に訪れたのは熊野速玉大社。
熊野速玉大社は本宮に対して新宮とも呼ばれているそうだ。
ここでは熊野速玉大神と熊野夫須美大神が祀られている。
熊野速玉大社から那智の大門坂駐車場に車を停めて那智大社へと向かった。
大門坂の入り口。
民家の間を進むと鳥居が立っていた。
大杉並木の間を如何にも歴史を感じる石段が延々と続いていた。
途中にあった王子と言われる場所に立つ石碑。かつては峠の神仏に手向けをした場所と記されていた。
唐斗石という祈る為の石。
下を振り返っても誰もおらず昔を偲ぶには最適な静かな散策が出来た。
結構石段の道は長く267段、約600mあった。ここが最後の登りだった。
石段を上りきると、開けたかつて大門があった場所に出た。ここを右へ曲がって那智大社へと向かう。
那智大社の鳥居をくぐって参拝。
熊野那智大社の社殿は工事の幕で覆われていたが参拝は出来る。
那智大社は高い所にある為、景色がいい。
那智の山。大雲鳥越の道はあの山を越えていくのだろうか。
奥に進むと三重塔やその向こうには那智の滝が見えた。
かなり落差がある美しく大きな滝だった。
三重塔の前にて。
那智大滝への入り口。
最も滝に寄れる場所まで歩いてみた。風に乗ってしぶきが飛んでくる。
お腹が空いたので和歌山ラーメンとめはり寿司のセットを食べた。
帰りの大門坂では、たった一人で歩く若い女性が先行していた。
今回は熊野三山へのお参りとショートコースとは言え雰囲気のある古道歩きが出来て満足した。
しかし本格的に熊野古道を歩くならば、かなりきちんと計画を立てて覚悟して歩く事が必要だと思った。
<伊勢神宮参拝>
帰り道、伊勢近郊に宿泊して参拝する事にした。
伊勢神宮前の鳥居。朝から沢山の参拝客が歩いている。
宇治橋を渡る。
流木を止める柱が川に立っていた。
広い参拝道へ出ると人はまばらだった。
御手洗場に寄ってからお参り。
皇大神宮へお参り。
別宮。
お参り後におかげ横丁を散策した。
まだ早い為か閑散とした通り。
風情がある五十鈴川周辺。
おかげ横丁でお土産屋さんや美味しそうな食べ物屋さんが立ち並んでいて思わず散財してしまいそうな通りだった。
初めてのお伊勢参りを終えて、今回の長い山旅を締めくくった。