2018年5月23-27日 憧れの屋久島を行く(西部林道編)

西部林道は入り組んだ断崖に海岸のすぐ上まで覆いつくす濃い緑の森の中に刻まれていた。

細君が突然、来週屋久島へ行くと言い出してからバタバタと航空機やら宿泊先の手配をして5月の23日から27日にかけて出かけてきた。
私は以前、山友I君と一緒に宮之浦岳を含む縦走をした事があったし、娘も友人と一緒に縄文杉への往復コースを歩いていたので、細君も一度は行ってみたいと考えてチャンスを窺っていたらしく天気予報が良いタイミングを見計らって意を決した様である。
まあ屋久島は何度言っても見切れない程の自然が豊だし、以前行った時には終日雨に祟られて島内の見学もままならなかったのでこれを良い機会と思って同行する事にしたのだった。

幸い直前の天気予報を見て出かけた事もあって、そこそこ良い天候に恵まれて島内の観光や白谷雲水峡、縄文杉の周回ルートなどを楽しく歩く事が出来た。
特に車で訪れる事が出来る唯一の自然遺産地区である西部林道や白谷雲水峡の苔むした散策路と太鼓岩から見えた高塚山や宮之浦岳方面の素晴らしい展望など、前回とはまた違った屋久島の素晴らしさを満喫する事が出来た。
また普段歩きに不安を抱えた細君だが、白谷雲水峡散策に加えて10時間にも及ぶ縄文杉ルートを無事歩き通す事が出来た事も今回の旅行での大きな成果だった。

最終日には屋久島名物とも言える大雨に祟られて飛行機が飛ばす、図らずも鹿児島に一泊せざるを得ないというアクシデントがあったが、お陰で鹿児島での美味しい食事を堪能出来たのも良い思い出になった。
なので今回の4泊5日の旅行は実質的には3泊4日の島旅である。

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憧れの屋久島を行く(西部林道編)は、宮之浦港到着から西部林道へのドライブと周辺の観光地を巡る旅のお話である。
尚、末尾に今回宿泊し大変お世話になったペンション「Luana House」さんの紹介を記載させて貰った(一部HPから写真を借用)。

初日は羽田からAirで鹿児島空港に到着、空港から鹿児島本港南埠頭へは直行リムジンバスで約60分で着いた。

予め予約しておいた高速船で宮之浦港へ向かうと2時間強程で宮之浦に到着する。

高速船は往復で購入した方が割引となるのだが、今回少しでも長く島内観光をしたいと考えて帰りはAirを利用する事にした。

鹿児島本港に着くと高速船が停泊していた。本来ならば正面に桜島が見えるはずなのだがこの日は暑い雲に覆われて殆ど見えなかった。

宮之浦港でレンタカーに乗り換えると直ぐに反時計回りに島めぐりのドライブが始まる。

レンタカー屋さんの説明によれば、島内を周回する道路はすれ違うのも大変なほど狭い場所が多い上に海側は切り立った崖になっており、すれ違う際には山側になる反時計回りに回った方が安全だと言う。又、雨が多い故に道路には必ず側溝があるが、草木で覆われている事も多く脱輪の危険性もあるとの事だった。実際現地で運転してみると、このアドバイスはとても重要な事だと痛感させられた。

西部林道に入ると地形はとても急峻で海岸線から標高1323メートルの国割岳まで見事なまでに木々が覆い茂っていた。この林道は、瀬切大橋から永田の屋久島灯台の手前まで続く約12kmの狭い道である。

屋久島ではヤクスギ原生林から海岸部まで垂直に分布する自然そのものが天然記念物に指定され、後にその範囲が広がって世界遺産地域に登録されたそうである。つまり、この西部林道付近が最初に世界遺産になりその後山中の縄文杉など屋久杉が分布する地域が世界遺産となるきっかけになったのである。

ここは永田浜付近。ウミガメの保護の為か、柵が設けられていた。

ここは日本一のウミガメ産卵地としても有名で、産卵シーズンは5月~7月との事なので、この旅行中に見られるかも知れないと期待した。
後で紹介する現地ガイドさんはボランティアでウミガメの保護活動や産卵ウォッチングガイドもしているそうだ。

こちらは西部林道末端付近ににある「屋久島灯台(永田灯台)」。

この灯台は1897年に設立、屋久島の西12kmの「口永良部島(くちのえらぶじま)」との間を通過する航路の重要ポイントで現役の無人灯台。
中に入ることはできなかったが切り立つ海岸線や口永良部島などが見えた。

灯台から見えた海岸線。この森の中を西部林道が走っている。

辛うじて輪郭が見えた口永良部島。

大きな岩で構成されている岩礁と真っ青な海の色が対照的で綺麗だった。

島めぐりの為に借りたハイブリッドのレンタカー。

西部林道では頻繁に野生のシカと猿に遭遇、しかも彼らは同じ場所で仲良く?共存している様に見えた。

こちらはまだ可愛いバンビだが、親鹿でも本州と比べて小ぶりだった。

車が直ぐ近くまで寄ってもこの通り逃げる様子もなく困ったが、こんな時は待つしかない。

どうやら猿が木の上に上がって実や花を道路に落とすと、それを鹿たちが拾って食べているらしい。又、猿も鹿の上に登ってみたりして正に共存しているのが分かる。こんな風景は本州では見られない。

日本の滝100選に選定される「大川の滝」に立ち寄ってみた。

樹林の中から突如吹き出る落差88mのこの滝は、ダイナミックで迫力満点だ。左下にいる人と比べるとその大きさが良く分かる。

大きさだけではなく水量も屋久島最大級らしい。滝壺のすぐ側まで行ってみると、そのパワーを肌で感じた。

中間集落にある巨大なアーチ状のガジュマルの木。ここはNHK 連続ドラマ「まんてん」のロケ地だそうだ。

この地域を廻ってみて、多くの人たちがこの自然遺産の真ん中で暮らしその自然と共存している姿を見る事が出来た。私達が見物していると、時には地元の人が寄ってきてこの地の素晴らしさを嬉しそうに話してくれた。

島を半周ほど走ると、目の前に東洋のマッターホルンとも言われるモッチョム岳が現れた。

登山するにはかなりハードな山らしいが何時か登って見たいと思わずにはいられない程その姿は魅力的だった。

更に進み屋久島の有名な滝の一つ「千寿の滝」へと向かった。

滝の左側にある大きな一枚岩が千人で手を繋いだくらい大きい事から命名されたそうだ。落差は60mあるらしいが展望台はかなり離れているせいかその大きさを実感するのは難しい。

海岸線の岩礁や山の大岩など、この島全体が岩でできている事を実感できる風景だった。

この後、今回の宿泊先「Luana House」へと向かった。

ここは今年オープンしたばかりでハワイをイメージして造られた真新しいペンションだった。

私達が泊まった部屋の外には大きなウッドデッキがあってここから海を眺められる。

ウッドデッキから見える海の景色。今日は曇っていたが晴れていれば夕日が綺麗そうだ。

ペンションから程近い場所にある「尾之間温泉」確か@200円だったと思うが温泉の温度はかなり高くて気持ちがいい温泉だった。

地元の人が多かったがペンションの宿泊者にも大人気だそうである。

ペンションの庭にて。

真ん中の人は白谷雲水峡を案内してくれた地元のガイド月野さん。このペンションのオーナーの同窓生との事で紹介して貰ったのだが、ウミガメの保護等のボランティアもしておられ、島の事なら何でも知っている素晴らしいガイドさんだ。

2日目の夜、ウミガメが産卵に来たら連絡してもらう様月野さんにお願いしていたが残念ながら連絡はなかった。

そこで引き潮の時間となる夜9時頃、平内海中温泉へ行ってみたのだが、野趣溢れるその温泉は素晴らしいの一言だった(暗闇に付き写真は無い)。

真っ暗な海辺へと降り立つと、海岸へ繋がっているコンクリートの道を進む。暫く進むと履物を脱ぐ場所に着いたので真っ暗な中を裸足で進むと数メートル先に真っ白な女性の裸体らしき姿がボーッと見えてビックリ。そこは細君に確かめて貰う事にして、私は脇の離れたところの湯船(自然の岩風呂)へと浸かった。

この湯船は海の方へと幾つか続いていて海に近い程温くなっていた。暗い中、海の音をまじかに聞きながら入る温泉は最高だった。

この温泉は潮の満ち引きで現れる温泉で引き潮が夕方なら夕日を見ながら入れる温泉なのだ。
但しタオルは必須(入り口等々注意書きあり)で特に女性はバスローブ等が必要だ。

Luana Houseは高台に立っているので見晴らしがとても良かった。

ハワイアン調に作られたダイニング。奥さんが作る屋久島の素材を活かした料理はとても美味しい。

庭にもヤシの木やハイビスカスの花が咲いていて夕方の風景も南国らしくていい感じだ。

この日の夕食にはトビウオのから揚げが出て来て嬉しかった。

また、食堂には当地の焼酎が沢山揃っていて毎日楽しむ事が出来た。

このペンションのオーナーや奥さんはとても親切で登山の時のお弁当や温泉、お土産の事など色々な事でお世話になった。

今度また屋久島へ行く機会があったら必ずお世話になりたい、そんなペンションである。

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<Luana House> ←ここをクリックするとHPが表示される。

HPから一部借用したイメージ

白谷雲水峡編、縄文杉トレック編へと続く。