八甲田山大岳
2010年5月29日八甲田山大岳、単独
5月最終の週末、本当は4月頃スキーツアーで訪れる予定だった八甲田山に向かった
まだ腰痛が回復したばかりで長時間の登山は無理なので、今回はロープウエーを利用して登り、酸ヶ湯温泉まで約4時間の縦走を計画した
八甲田山は是非スキーで訪れたい場所であり、全体の地形と距離感を知っておきたかった。登山後は勿論、酸ヶ湯温泉にゆっくり浸かるのも楽しみだ
しかし、現地に来てみると朝から小雨と濃霧で視界が無く、稜線には多くの残雪があって登山道は完全に覆われている
初めて訪れる山域を縦走するには少し厳しい状況であった
たとえ縦走しても地形を把握するどころかリスクも高いので今回は縦走を諦め、酸ヶ湯から大岳に登る事にした
八甲田大岳
仙台を早朝に出発、順調に東北道を下り十和田ICにから103号線を通って十和田湖、奥入瀬渓谷経由で酸ヶ湯に向かった
十和田ICを降りて山道を登り始めると雨が降ってきた、一昨年秋に訪れた時に十和田湖が良く見えた発荷峠は厚い雲に覆われていて何も見えなかった
十和田湖畔の子の口にある遊覧船乗り場、天気が悪いためか車も止まっていない
しかし奥入瀬渓谷に入ると素晴らしい新緑の道が続く
奥入瀬渓流の流れは新緑の緑に良く映えて紅葉の時期とはまた違った趣がある
奥入瀬を過ぎて谷地温泉から猿倉温泉辺りまで登ると深い霧が立ち込めてきて前が見えず、慎重に運転する
10時頃に酸ヶ湯温泉に到着、この頃には霧が晴れてきていた
酸ヶ湯で少し休憩して11時頃のバスで八甲田ロープウエーに向かう
バスは約10分で到着、ロープウエーの切符を片道で購入しようとすると
スタッフのお兄さんから、縦走は余程慣れていないと危険だと忠告された
ロープウエーは20分間隔で運行されており、山頂公園駅を降りると気温は高い
遊歩道を歩いてみると、途中から残雪に覆われて道は見えず、次から次へと雲が流れて景色は見えない
コンパスと地図は持参していたし天気が悪い程ではなかった
但し、中途半端な雪の量なので樹木で行く手が寸断されている
体調が十分でない事や、初めての山域で迷うリスクを考えると、無理をすべきではなかった
暫く考え、リスクのない大岳の単峰登山に切りかえる事にした
再び酸ヶ湯に戻り、大岳への登山道を登り始めた
登山道は雪解けの水でぬかっていたが、30分もすると残雪が現れた
途中スライドした人に聞くと、東北総体の練習とかで今朝から学生が沢山入山しているらしく、
はっきりとした踏み跡が続いていた
途中、かなりの斜度がある雪渓のトラバースとなったが、ここもステップが切られており問題なく通過する
登山道と並行している地獄湯ノ沢は、硫黄の匂いのする川が流れている
湿原辺りまで来ると平坦な木道となった
再び大きな雪渓が現れて、急な登りが始まる
この辺りからブナ林からアオモリトドマツの林に変わってきた
左の山は硫黄岳、右側だけ木が茂っているのは残雪の残り方による影響らしい
息を切らせて30分も登ると鏡池に到着する
そばに書かれている説明によると、この池はモリアオガエルやクロサンショウウオ
などの両生類の産卵場所としては青森県で一番標高の高い場所らしい
歩き始めて約2時間でようやく八甲田大岳1585mの頂上に到着
この頃には天気もすっかり回復して、素晴らしい眺望が得られた
北には先程のロープウエーの頂上駅、その遥か向こうには青森湾が見える
上から見ると残雪も大したことは無く、あのまま縦走しても問題無かったかも知れなかった
雲が切れ出して、南北八甲田連邦の山々が見える
頂上から下山を開始する
雪渓の下りは楽しい
あっという間に登山口に到着、楽しみにしていた酸ケ湯温泉んに浸かる
酸性の強いお湯が病んだ腰に染み入る様な気がして、いつに無く長湯をした
酸ヶ湯を後にして394号線を東北道 黒石ICに向かった
やがて道の両側には林檎畑が多く見られる様になり、良く見ると小さな花が着いている
花の盛りは過ぎていたが、所々に可憐な花が残っている、、初めて見る林檎の花だ
仙台までは遠いので今日は岩手で宿泊し、明日は憧れの七時雨山に立ち寄る予定だ
今夜宿泊する安比高原のペンション ”むってぃ” は なかなか可愛らしいペンションだった
このペンション”むってぃ”は地元産の食材を使った料理を出しており
特に新鮮な野菜類が甘く、岩手産の小麦で焼いたパンもとても美味しかった
早朝からの長旅と登山に加えて酸ヶ湯のお湯で疲れがどっと出た様で
夕食後、早めに就寝することにした、、明日は高原をのんびり歩いて帰る予定だ