秋色に染まる栗駒山と祭畤(まつるべ)温泉

東栗駒山ルートを登っていくと正面に息をのむ光景が広がった。

季節は秋も深まりつつあり、紅葉が見たいと思い細君と栗駒山へ行ってきた。

家族内の旅行とはいえ、コロナの感染者が少ない東北への旅は宿などで受け入れられるのか一抹の不安を持って出かけたのだが、かなりきちんとした感染対策を行っていて全く不安なく親切に対応して頂き安心した。

以前東北にいたころは色々な山で紅葉の素晴らしさを味わっていたが、最も有名な栗駒山の紅葉を見る機会がなかった。というより何度も計画したがその都度天気が悪かったり都合が悪くなって実現しなかたのだ。

特に紅葉の適時はほんの数日しかなく、天気と相談しながら決断する事が必要。ちょっと遠いが思い切って出かけることにしたのだが、結果素晴らしい紅葉を見る事が出来て思い出深い幸せなひと時を過ごす事が出来た。

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栗駒山は奥羽山脈のほぼ中央にあって宮城、岩手、秋田の三県にまたがっていて宮城では栗駒山、岩手では須川岳、秋田では大日岳と呼ばれている。それだけ夫々各地の人たちにとって重要な山であり愛される対象なのだろうと思う。

栗駒山へのルートは大まかには宮城県側のいわかがみ平からのルートと岩手県側にある須川温泉から登る2つのルートがある。私は紅葉以外の時期に何れのルートからも登ったことがあり、何となく思い入れのある山の一つである。

以前登った栗駒山(須川岳)の記事・・何れも5月に訪れていた
2010年:残雪の須川岳(栗駒山)
2013年:栗駒山&湯殿山バックカントリースキー (残念ながら栗駒山は強風で途中までとなった)

今回は、関東からアプローチがし易いいわかがみ平から登ることにした。

神奈川を早朝出発し宮城県側のいわかがみ平に到着。既に沢山の車が止まっていた。

ここからバスに乗りかえて登山口へと向かう。

東栗駒山ルートの登山口へと向かった。

雲が多く上部の展望は無かったが、いきなり綺麗な紅葉の中を登り始める。

このルートには川沿いの道や渡渉があるので雨天時には適さないが、幸い今日は大丈夫だ。

展望が開けるといきなり大迫力の紅葉の山が現れて思わず声を失う。

東栗駒山へ続く道には沢山の人が行き交う。

紅葉と緑の笹や這松の緑が入交り、何とも美しい景色だ。

細君も何度も立ち止まり写真を撮っている姿を見て、思い切って訪れて良かったと思う。

少し雲が多くて残念だがそれでも十分すぎる美しさだった。

綺麗な紅葉を見ながらの登山は全く苦にならずいつの間にか山頂に着いてしまった。久しぶり(実に10年ぶり)の登頂が嬉しかった。

真っ赤な紅葉の先には天馬尾根と思われる稜線が続いていた。

山頂で暫く休んだのち中央コースで下山開始。こちらは木の階段となっていて歩きやすそうだ。

こんな素晴らしい紅葉を見ながらの下山は何とも楽しかった。

神の絨毯とも称されるこの紅葉風景がいつまでも続く。

振り返ると緑の中に散りばめられた赤や黄色の木々のお模様が何とも素敵だった。

しかしこの様に真っ赤な紅葉が多く含まれるのがここ栗駒山の紅葉の特徴ではないだろうか。

こちらの斜面には葉の落ちた白い木々が目立っていいアクセントとなっている。

下山路のあちらこちらで登山者が停滞しながらゆっくり景色を楽しんでいた。

降りてきた山頂方向を振り返る。

何処を写しても絵になるから何枚も同じような写真を撮ってしまった。

行きに通った東栗駒山の紅葉を目に焼き付けて下山した。

下山後、車で10年前に登った時の登山口である岩手、秋田県境の須川温泉側へと回ってみた。

以前入浴したここの露天風呂は源泉かけ流しの白濁湯でとても素晴らしいのだが、今回は露天風呂から紅葉の景色が見られるという栗駒山荘のお風呂に入浴してみた。

ここはかなか予約が取れないほど超有名な宿だけあって、お風呂に浸かりながら眺められた紅葉の景色は中々のものだった。

須川温泉の源泉上部まで登ってみるととてもきれいな風景が見られた。こちらはやや黄色の紅葉が多い感じである。

 

最初の計画では初日岩手県の祭畤温泉に宿泊して次の日に登山の予定だったが2日目の天気予報があまり良くないので初日に登ってしまった。登山後、祭畤(まつるべ)温泉に宿泊したのだが元は材木屋さんだったらしく大きな柱を始めとする木材をふんだんに使った雰囲気のある建物だった。

祭畤とは珍しい名前だが「神々が集いまつりごとを行う庭」という意味だそうで、手つかずの原生林に囲まれた当地にピッタリな温泉であり、都会では味わえないゆったりとした時間が楽しめた。

昔は材木屋だった祭畤温泉、かみくら。

山菜や岩手牛など料理を堪能。

今日の紅葉の素晴らしさなどを話しながら当地のビールや冷酒を飲んだ。至福の一時である。

次の日は時間があるので近くの巌美渓まで行ってみた。

巌美渓の美しい渓谷。

帰り路、裏磐梯に立ち寄ってレンゲ沼、中瀬沼周辺の散策路を歩いてみた。

急に思いついて栗駒山へと登った今回の山行だったが、思い切って訪れた甲斐があって最高の紅葉が見られて思いで深い旅行となった。

山でも宿のコロナ対策も万全で、十分気を付ければ家族で旅行する分には危険は避けられる気がした。

早くワクチンが接種できるといいが、それまでは気を付けながら体調管理に努めてこの様な旅行がしたい。

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