残雪の須川岳(栗駒山)

2010年5月22日 残雪の須川岳(栗駒山)、単独

今日は滅多にない晴天で且つ無風の予報だ。かねてから行きたいと思っていた山、栗駒山に向かった
宮城県側いわかがみ平コースは2年ぶりに開通し明日23日が山開きということもあってかなり混雑が予想される
今回はあくまでも自分のペースで登りたかったので人が少ない岩手県の須川温泉登山口から登る事にした
岩手県での呼び名は須川岳と言うそうだ
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岩手県一関と秋田県を結ぶ国道342号線はこの時期はまだ途中に冬季閉鎖区間が残っている為、仙台から遥々秋田道を通って横手経由で須川温泉に向かった

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東成瀬村の田んぼでは田植えが始まっていた
自分は農業を知らないが、何とも言えず気持ちの安らぐ景色だ
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美しい成瀬川沿いを走る
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山の中に入ると燃える様な新緑に包まれた
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かなり登った途中にある”仙人水”という湧水
仙人水の近くでは女子高生と思われる2人組が若い蕗(フキノトウの伸びたもの)を大きな袋に一杯にしている
目が合うと笑顔で”こんにちは”と挨拶され、屈託のない爽やかな笑顔に何故かびっくりした
本来自然な事なのだが、とてもうれしい気持ちになり暫くフキの美味しい食べ方などを話し込んでしまった

更に車で暫く登ると今度はお年寄りの男の人が山菜を取っているので車の窓越しに何か収穫はあったかと尋ねるとフキノトウだと言う
どうやって食べるのか聞くと、やっぱり天ぷらが一番だと当たり前の答えが返ってきた

自分はこれから須川岳に登ることを告げて行こうとすると、ちょっと待てという
”おかあちゃんに持ってくと喜ばれるよ!”
何と、周辺に生えているフキノトウを幾つか取ってくれたのだ
山や川や植物は人を優しくするのだろう
地元の人たちがこの山を須川岳や栗駒山と別の名前で呼ぶのも分かる気がした
それぞれの土地で、この山に対する人々の気持ちの表れなのだと思う
私はいつの間にか、遥か遠回りしてきた長い道のりの事をすっかり忘れてしまっていた
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須川温泉の源泉
ここから須川岳への登山道が始まっていた
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登山道では、まだ山桜が咲いている
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登山道は概ね雪に覆われていて、道は判然としないが、天気が良く行くべき方向ははっきりしている
先を歩いていた秋田から来たご夫婦は、毎年2回くらい登っているとのこと
予想通り私とこのご夫婦以外には須川コースを登っている人はいない様子、のんびりペースで歩いた
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暫くは木道が続く
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道端に咲くショウジョウバカマ
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すみれの一種だと思うのだが正式な名前は分からない
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だんだん急な登りとなり、並行して流れる川からは強烈な硫黄臭が漂う
この辺りで一緒に登っているご夫婦と休憩した。雪がないと硫黄のガスがもっと酷くて、ここでは休まないそうだ
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雪の切れ目から大量の雪解け水が流れ落ちている
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昭和湖は凍っていて、残念ながらコバルトブルーの湖面は見えなかった
ご夫婦はここで暫く休むと言うので、私は先に行かせて貰った
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上部の稜線までは長い雪渓が続いており、自分の歩幅で歩けるのでむしろ歩きやすい
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後ろを振り返る
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稜線に出て左に大きく曲がると天狗平に着く
ここまで来ると宮城側の景色が見えた
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頂上直下で人が休んでいたので写真を撮ってもらう、後ろは天馬尾根と秣岳
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登って来た雪渓、さっきのご夫婦が登ってくる
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大雪渓の向こうに頂上が見えた
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下の方に、いわかがみ平が見える
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頂上にはいわかがみ平から登って来た人が沢山休んでいた
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宮城県側からは、続々と多くの人が雪渓を登ってくる
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こちらは焼山方面
360度素晴らしい景色、遠く鳥海山、月山、船形山方面まで見渡せた
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時間を忘れて頂上からの景色を楽しんだ、下山するのが惜しいほど本当に素晴らしい展望だ
登りは丁度2時間掛かったが、柔らかくなった雪上を駆け下った、雪渓の下りは早い
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下山後、須川温泉の源泉に直結された露天風呂で汗を流して帰途についた

天気に恵まれ、人に出会い、いい山に登った
須川岳、、いつまでも忘れられない素晴らしい山だった

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