富良野岳登山 004-18-11

安政火口からの富良野川上流を渡渉中、右手方向にはどっしりとした富良野岳が見えた

139-04
2016年7月12日
いよいよ今回の北海道の旅も最終日となった。
今日は富良野岳に登る日である。

DSCF9157-4-1
朝起きてみると、白銀荘の窓からは十勝岳の噴煙が真っ青な空に向かってたなびくのが見えた。

残念な事に天気が良いのに直ぐに登りには行けない。
何しろ上富良野町の朝一のバスが白銀荘へ来るのは9時24分で、このバスに乗ると富良野岳の登山口である十勝岳温泉凌雲閣には9時37分に着く。
しかも凌雲閣から帰りのバスの最終は17時27分だからこの間に登山を完了しなければならなかった。

天気も良いし、出来れば上富良野岳から富良野岳への周回コースを回りたかったが、コースタイムを見ると30分ほど足りない。
しかし、まあ軽装備だし30分なら何とかなるだろうと軽い気持ちでバスを待った。
バスは予定通り到着、乗車すると一昨日上富良野駅から白銀荘まで来た時と同じ運転手さんだった。

DSCF9321-184-87
十勝岳温泉凌雲閣の裏手にあった大きな看板の前でバスを降りた。当然降りたのは私一人。

DSCF9159-6-2
富良野岳登山口で登山届を提出して直ぐに出発する。

DSCF9161-8-4
林道の様な太い道を進む。

DSCF9163-10-5
安政火口方向へ進むと十勝岳からの稜線上に上ホロカメットク山や上富良野岳などが見え始めた。

富良野岳登山 004-18-11
富良野川の上流を渡渉中右側を見ると富良野岳が見えた。山の緑と空の青さが際立つ美しい山である。
やがて上ホロ分岐に着くと迷わず上富良野方面へと進んだ。周回コースに入ったのである。

DSCF9166-13-8
振り返ると下に凌雲閣の建物と遠方には上富良野の街並みが見える。

DSCF9174-22-12
中腹まで来ると稜線には雲が出始めた。

富良野岳登山 005-30-14
十勝岳側は茶色の地肌が露わになった荒々しい稜線が続いている。
ゴツゴツした岩場辺りが上ホロカメットク山だろうか。

DSCF9168-15-10
次第に標高が高くなるにつれ登山道にはナナカマドの群落が出てきた。
秋の紅葉時期にはさぞ綺麗だろうと思われた。

周辺には高山植物も沢山咲いていて目を楽しませてくれる。

DSCF9198-48-25
程なく「かみふらの岳」に到着、頂上は小さなピークだった。

DSCF9199-49-26
ここからは一転して穏やかな稜線となった。

DSCF9207-64-35
幾つかの小ピークを越える。

DSCF9206-63-34
1時間ほど稜線を進むと三峰山の頂上に到着。

DSCF9212-72-38
斜面にはエゾノハクサンイチゲとチングルマの群落が素晴らしい。

DSCF9226-86-46
ハイマツ帯を超えるといよいよ富良野岳の上りが始まる。

DSCF9228-88-47
富良野岳の上部は薄い雲が早いスピードで移動している。

DSCF9232-91-49
やがて十勝岳温泉への分岐に到着、帰りはここから下山する予定だ。
登るにつれて花の密度がすごくなる。

DSCF9234-93-50
写真では見えにくいがエゾコザクラが沢山咲いていて綺麗だった。

DSCF9236-94-51
こちらはエゾノハクサンイチゲの大群落。見たことのない程の群落に驚く。

DSCF9241-99-54
エゾコザクラとハクサンイチゲ。

DSCF9249-104-55
富良野岳への稜線は続くが、花が素晴らしくて中々進めない。
前を行くご夫婦も同じく、撮影に余念がなくて同じペースで進んでいた。

富良野岳登山 015-70-37
チングルマの群落。

富良野岳登山 021-97-52
特にエゾノハクサンイチゲの大群落は表現出来ないくらい凄かった。

富良野岳登山 025-111-57
チングルマとエゾノハクサンイチゲ。

DSCF9256-108-56
大好きな花だけに何度も撮影してしまう。

DSCF9277-132-65
普通なら30分といった道を1時間以上かかって登った。

DSCF9280-135-66
ようやく上富良野岳に到着する。
先行していたご夫婦と頂上でお話しすると、地元北海道の方で何度か富良野岳に訪れているそうだ。
私が吹上温泉の白銀荘から来たと言うと、何とこのご夫婦も今夜は白銀荘に泊まるとの事。

ご夫婦の旦那さんの話ではエゾノハクサンイチゲは平年より雪解けが遅かった為、1週間程開花が遅れているらしい。
たまたまこの時期に訪れた私はラッキーだったのである。
この方は高山植物に大変詳しく、ここに咲く花々の名前や、北海道の珍しい花などの写真や情報を教えて貰いとても参考になった。

そうだ帰りのバスの時間が気になる、話は尽きなかったが早々に別れを告げて下山する事にした。

DSCF9287-142-70
下山中もきれいなチングルマや色々な花に足が止められた。

この辺りに咲いていた花々、その種類の多さと群落の大きさは正に花の百名山に相応しいものだった。

DSCF9295-152-74
最後のエゾノハクサンイチゲを見ながらまた来てみたいと強く思った。

DSCF9301-159-77
分岐まで来ると急いで十勝温泉へと曲がった。
かなり時間をロスったので出来るだけ飛ばして下ったのは言うまでもない。

DSCF9309-172-83
富良野川まで来ると登山口はもう直ぐそこだ。何とか間に合いそうである。

DSCF9310-173-84
眼下の凌雲閣のすぐ上には黒い雲が覆い始めていた。

DSCF9325-185-88
下山すると登山口付近に綺麗な鳥がいる。後で調べたところ「ウソ」という鳥らしい。

かなり急いで下山したのはいいが、早すぎた様でバスにはまだ時間があった。
DSCF9329-189-90
暫くバスを待っていると、そこへ頂上付近で一緒になったご夫婦が到着、何と白銀荘まで乗せてくれるそうだ。
何て親切なんだろう、折角なのでご厚意に甘えさせていただいたのだった。

白銀荘に行く途中、ご主人から白銀荘の近くに昔営業していた吹上温泉の天然露天風呂があると紹介された。
しかもこの露天風呂は、富良野を舞台にしたドラマ「北の国から」の撮影で、田中邦衛(黒板五郎)と宮沢りえ(小沢シュウ)がこの風呂に入浴したとの事。

早速、白銀荘に送ってもらったその足で、タオルを肩にかけて教えて貰った露天風呂まで行くことにした。
ところが、歩き始めると後ろから町営バスが来て私の横で止まった。何だろうとドアが開いたバスを覗くとさっきの運転手さんが風呂に行くなら乗ればと言う。
タオルを肩に引っ掛けていたので風呂へ行く事が分かって親切にも止まってくれたのだ。また有難くご厚意に甘えさせてもらった。

何だか今日は良いことずくめである。

DSCF9341-198-94
露天風呂は駐車場を10分程下った川沿いにあった。

入浴してみると非常に熱かったが、気持ちが良いお湯だった。
地元の人が入っていたので話をしたところ、十勝岳の噴火以降熱くなったそうだ。
私は神奈川から来たと言うと、この方は以前小田原に仕事で滞在していた事があるそうで、箱根の温泉をたいそう褒めてくれた。

DSCF9343-199-95
白銀荘に戻ると空が夕焼けに染まっていて綺麗だった。

DSCF9344-200-96
夕焼けを見ながら今日会った優しい地元の人たちとの出会いを思い出すと、何だか嬉しかった。
花に癒され、人との出会いに癒された良い山旅となった。

DSCF9352-207-101
翌朝、またあのバスに乗って上富良野駅へ出た。
今日は旭川へ戻り、高速バスで新千歳空港経由で羽田に戻るので長旅となる。

思えば今回の北海道の旅はほぼ好天に恵まれてケガもなく素晴らしい景色や花々、人との出会いに恵まれた。
最後にもう一度、北海道の山の神様に感謝してこの「遥かなる大地をゆくシリーズ」を締めくくろう。

「大雪山~トムラウシ山 遥かなる大地をゆく(その1)」はこちら
「大雪山~トムラウシ山 遥かなる大地をゆく(その2)」はこちら
「十勝岳 遥かなる大地をゆく(その3)」はこちら

139-04

富良野岳

<富良野岳縦走ルート>
富良野岳ルート

<富良野岳標高データ>
富良野岳標高データ