月山(スキー)
2011年5月1日 月山(スキー) 単独
5月連休には是非滑りたいと思い、仙台に居た頃スキーを教わっていたガイドの和田さんの主催する月山・鳥海山へのスキーツアーに参加する事にした
途中、車が故障するアクシデントや天候不順に見舞われながらも月山では何とか1日滑る事が出来たが、悪天候が続き鳥海山行きは中止にした
途中仙台に立ち寄り、昔お世話になった人に会ったり、住んでいた町を訪れてから帰ってきた
津波の被災地へは行かなかったので様子は分からないが、仙台市街地では地殻の歪みや復旧が遅れている店舗なども目についたものの、町の中は人が多く活気があって安心した
そして何より仙台人の優しさと、新緑に彩られた仙台の町並みの美しさが心に残る旅となった
4月30日の未明、大宮を出発して一路山形に向かって東北道を走っていた
東北道は地震の影響で路面が所々うねっていてスピードが出せない所もあるものの、遅咲きの桜を楽しみながら概ね順調に走っていた
ところが蔵王PAに差し掛かるころ、突然エンジンがストップしてしまうアクシデントに見舞われた
車の異常に気がつき直ぐに路側帯に停車したが、エンジンは再びかかる事はなかった・・(涙)
追突される危険があるので車から離れて路側帯に座り込んでレッカー車を待った
この辺りは標高が高く、時間も早かったので気温は6度と寒かった
車から出したスキーウエアを着込んでポットに入れてきたコーヒーを飲みながら過ごしたのだが、軽装だったらさぞ辛かったことだろう
連休中という事もあり桜で有名な和田河原町の隣りにある芝田町から来てくれたレッカー車が着いたのはそれから1時間半後だった
震災後のこんな時期に、意を決して来ただけに、車が故障したからと言って宿をキャンセルしてすごすご帰るのも悔しかった
レッカー車を運転していた修理屋さんに事情を話すと、その場で馴染みの店にレンタカーの手配をしてくれた
その後判明した車の故障箇所は、4つあるイグニッションコイルの内2つが故障したとの事、コイルが故障するなんて珍しい事なのに、なんてついてないんだろうと思った
柴田町で借りたレンタカーに乗って村田ICから山形道に入り午後1時過ぎには月山ICに着いたのだが、月山湖から志津温泉に入る頃には雨が降り出していた
スキー場へ続く山道に差し掛かると道の両側には約10m程もある雪の壁があって今年は雪が多いと感じた
しかし2時頃、月山第1駐車場に到着する頃には雨が本格的に降り出していた
よくよくついてない星回りだ・・・(最悪)
仕方ないので、早々に志津温泉の清水屋旅館に入ってお風呂にでも浸かる事にした
清水屋旅館の夕食は山菜づくしの料理の他、昨日スキー場付近で仕留めたという熊の汁や麹の効いた濁酒がめっぽう美味しくて、親父さんと熊談義をしながら大いに飲んで食べたのだが、食べすぎてお腹が苦しくなった
熊を撃った親父さんが見せてくれた写真を見ると、軽トラックの荷台いっぱいに大の字になった熊が写っていた
何と200Kgもあったそうだ・・(驚)
その味は、いままで食べた熊の肉とは一線を隔す程に柔らかく深い味わいがあった
食堂で20人程いた若いスキーヤーも皆美味しいと言っていたから間違いはない
その夜は大好きなバッケの天ぷらや岩魚の塩焼きなどをつつきながら濁酒を飲んで過ごした
一夜明け、今回はついていないからなぁ~と思って窓の外を見ると やっぱり雨だった・・・(怒)
しかもその後和田さんから今日のツアーは中止するとの連絡があった まぁこんな日もあるさ・・・(笑)
この宿には昨年の2月に八幡平の雪崩講習会でご一緒したIDEHAの石沢さんが宿泊されていた
石沢さんは、こんな雨はたいした事ないから、今日も若者を連れてツアーに行くと言う
そう聞いて自分も諦めずにスキー場まで出かけて見る気になった
スキー場に着くと弱い雨が降っていて辺りは真っ白
それでも遠方や県内の車も来ており雨を気にせず準備している人も沢山いて勇気付けられる
リフトまで徒歩で向かう人々
スキーはリフトまでCATで運んでくれるから皆手ぶら、、、とってもありがたいサービスだ!
リフト直下、真っ白で先が見えない
これで滑れるのだろうか?
それに熊棚が気になるなぁ
懐かしい月山の看板
ゲレンデトップに着いたころには雨が止んでいた
ここは山の斜面全体がゲレンデなのだが、
視界が20m位しかないのでゲレンデのメインルートを慎重にすべるしかない
他の人の滑る音が聞こえているのに姿は見ない
それでも久しぶりのスキーは楽しく、何度か周回した
時間と共に、だんだん視界が広がってきた
朝日方面の山も見え始めている
姥ヶ岳のTバーに並ぶ人
こんなに人が居たとは
このチャンスを逃がす手は無い、早速シールを付けて姥ヶ岳に登り始めた
競技スキーの練習をしていた様だ
その上には頂上を目指す人たちが歩いている
下を見るとリフト終点がはっきり見えた
楽チンそうだなぁ
月山から南東に延びる尾根
姥ヶ岳の頂上にて 月山をバックに
北側の景色
こちら側が姥ヶ岳頂上
麓周辺の雪は多かったが頂上付近の雪はむしろ少ない感じだ
一昨年は黒い部分はなく、全てが真っ白だった
見ている内に月山にかかる雲も切れ始めた
月山神社も見えた
頂上で一緒になった地元のスキーヤー
こちらは月山への登山者
雪面には大きめのクラックが走っていた
雪はかなり締まっていて結合はしっかりしているが、クラックは部分的に2m程度の深さがあり要注意だ
南東斜面を地元のスキーヤーと一緒に素早く下った
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広いゲレンデを滑っているのは頂上で会った埼玉県からの単独女性
私も十分滑ったのでゲレンデを下る事にした
レンタカーとスキー
思う存分とはいかなかったけど、周囲の景色を見ながらの単独ツアーは楽しかった
下山する頃にはまた天気が怪しくなっていた
明日の鳥海山に希望を繋いで次の宿泊地である仙台市内に向う
仙台市街地を過ぎ、まずは昨年まで住んでいた泉区に行くことにしていた
懐かしい泉中央のドーム球場が見えた
住んでいた八乙女のマンション
概観は特に問題ない様子だ
目の前のFamilyMartはまだクローズしていた
スキーや山道具でお世話になっていたゼビオ アウトドア館もクローズしていたが
スタッフは泉中央駅の店舗にいて皆さん元気だった
アウトドア館の早期復活を目指して頑張っているとのことだ
仙台の中心街に入ると、新緑の街路樹が美しい
何時見ても本当に美しい町だと思う
夜、和田さんから明日の天気が悪いため鳥海山ツアーは明後日に延期するとの連絡が入った
ちょっと迷ったが、明後日まで待つと更に2泊しなければならないので明日早朝に帰る事にした
山は逃げないのだから、また「ツキ」のある時に再挑戦したい
初めて乗る 「はやぶさ502号」 6時26分仙台発、東京着8時32分着
時はどんどん変わり、色々な事が起きるが
どんな状況においても冷静に判断をして、諦めずに生き抜かなければならない
自分は仙台の人たちの様に強く生きられるだろうか
色んな事を考えているうちに寝てしまった様だ
気が付くと東京駅に着いていた
大きな荷物を抱えて家に着くと、
家族の遅い朝ごはんに間に合った
さあ、今日は何処に行こうか・・・