2012年7月30日-8月3日 槍ヶ岳~穂高岳テント縦走(キレット~穂高岳編)

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北穂高岳を越えて涸沢岳、奥穂高岳に向かう

長い縦走路を経てキレットを通過し
目の前に聳える険しい穂高連邦の岩稜に圧倒されながらも
北穂高小屋からみた美しい唐沢カールや道々の可憐な花々に癒されて
遂に穂高岳山荘に到着したのだった

<今回のルートと時間>
7月30日(月) : 直通バス・新宿発(7:30)=上高地バスターミナル着(12:00/12:50)→徳澤(14:35/14:50)→横尾テン場(15:50)
7月31日(火) : 横尾(5:00)→槍沢ロッジ(6:40)→ババ平(7:30)→大曲(7:15)→天狗原分岐(9:10)→幡竜上人洞窟(10:50)→殺生ヒュッテ分岐(11:15)→槍ヶ岳山荘テン場(12:30)←→ 槍ヶ岳頂上往復
8月1日(水) : 槍ヶ岳山荘(5:15)→大喰岳→中岳(6:15)→南岳(7:55)→南岳小屋(8:30)→大キレット入口(8:45)→長谷川ピーク(10:15)→北穂高小屋(12:15/13:20)→北穂高岳(13:25)→最低コル→涸沢岳(16:10)→穂高岳山荘テン場(16:40)
8月2日(木) : 穂高岳山荘テン場(5:15)→奥穂高岳(6:00)→吊尾根→紀美子平(7:35/8:45)→前穂高岳(8:15/8:40)→紀美子平(9:00)→岳沢小屋(11:30/12:30)→上高地温泉ホテル入浴(14:30/15:20)→上高地テン場(16:00)
8月3日(金) : 上高地テン場~周辺散策~直通バス・上高地バスターミナル発(14:00)=新宿着(19:00)

****  <3日目の続き> キレット~穂高岳山荘 厳しい岩稜帯を歩く  ****

さあいよいよキレットへと突入する
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南岳の先の大岩の右側をトラバースぎみに下ると
いきなり かなりの急勾配の岩壁を下ることになった
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高度感がある梯子を下る
高度感にめげず、しっかり梯子を握って下れば問題はない
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暫く下ったあと、絶壁を振り返る
大岩の下部に途中すれ違った人の姿が小さく見えた
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岩の間に咲いていたチシマギキョウ
花冠の内側に細かい毛が沢山見えるから
姿が似たイワギキョウと見分けられた

厳しい環境の岩場に咲き
少し下向きに咲くこの可憐な花の花言葉は「誠実な愛」
まさにぴったりだと思う

何度か険しいピークを越えると一際鋭い長谷川ピークに着いた
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長谷川ピーク付近から行程を振り返る

両側が鋭く切れ込んでいて高度感があるルートだ
今日は天気が良いし、人も少ない
緊張感を持って歩いていれば
正直、それ程危険な事はないと思われた

天気が悪く視界がない時や
人が多く落石の危険が高い場合には
一転して危険なルートになりそうだ
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飛騨泣きと北穂への絶壁
これからが本当の核心部かも知れないと思った
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飛騨泣き辺りにひっそりと咲いていたミヤマダイモンジソウ
あまりに可愛い花だったので
思わず足が止められた
こんな花たちとの出会いで
本当に癒される思いだ
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こちらは咲き終わったチングルマ
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険しい岩場が連続する
こんな環境の中でも沢山の花を見つけた
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アカモノ
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イワヒゲ
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日に光るハクサンイチゲの群落
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ミヤマダイコンソウ

最後の登りは見かけ以上にきつかった
落石しそうなガレた急坂をゆっくりしたペースで登る

そして12時15分 遂に北穂高小屋に到着した
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小屋のベンチから歩いた道程を見渡した

ほっと一息ついたのは言うまでもない
歩いてきた行程は長く険しい
しかし それ以上に達成感も大きかった
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小屋の窓からの風景

そして気がつけば、お腹がぺこぺこだった
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小屋で夫々ラーメンと焼肉丼を食す
とても美味しく、あっと言う間に平らげた
これからの行程も厳しいのでビールは自粛する

北穂高小屋の食事は美味しくて定評があるらしい
同じ頃到着した若いカップルが食べていたトマトのスパゲッティも美味しそうだ

I君が昔食べて美味しかったと言う生姜焼き定食は
残念なことに泊り客専用のメニューとのこと
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デッキの下に広がる涸沢の風景が綺麗だった
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目の前には荒々しい前穂高岳が聳える

展望の素晴らしさに圧倒されて
1時間程ものんびりしていた

この小屋の人はとてもホスピタリティがあって
過ごしていて居心地が良かった
トイレを借りたが、何処の小屋より綺麗だった
今度穂高に来るなら、ここに泊まって見たいと思う

まだまだのんびりしたいところだが
まだ先は長いから、再び歩き始めなければならない
小屋と売店の間の階段を登ると直ぐに北穂高岳頂上に出る
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北穂高岳山頂

午後になって雲が湧き出したから
よりダイナミックな景色になった気がする
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岸壁に積もった雪渓の上をトラバース
雪渓の向こう側は唐沢へと真っ逆さまに切れ落ちていた
腐った雪が滑り出すのを想像すると怖くなる
雪が無い時の道はどうなっているのだろうか
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唐沢のカールは見惚れてしまうほど美しい
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こちらは荒々しいジャンダルム方面
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唐沢岳へ向かう道も気が抜けない
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険しいピークを越えて最低コル付近から振り返る
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飛騨側に付けられた険しいルートを辿る
これから二つのピークを越えると唐沢岳に到着するようだ


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漸く奥穂高岳が見えてきた

もう一歩で唐沢岳だ
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北穂高側を振り返る
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タカネオダマキとイワベンケイ
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唐沢岳頂上に到着

頂上は狭いゴロタ石の上にあった
単独の若い女性がじっと遠くの山を見ていたのが印象的だった
これまで想定以上に時間がかかっていたから
挨拶もそこそこに山荘に向けて下山を開始した
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奥穂高岳との間のコルに穂高岳山荘が見える

穂高岳山荘は大きく立派な小屋で内部には公衆電話も備わっている
即受付を済ませたのだがテン場は既に8割がた一杯だった
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正面の奥穂高岳と唐沢が見えるテン場

ここのテン場は階段状になっている
割と狭いので左右のテントと近距離で密集していた

私のテントの隣りは
取材に訪れた「何とか雑誌社」のモデルらしく
頻繁にカメラマンが訪れる

上段にテントを張ったカップルは取材を受けていた
雑誌に載るのは来年の6月らしい
華やかな北アルプスの一面を垣間見た様な気がした

今日はとても長い時間緊張の連続だったから
ロングサイズの缶ビールを買って祝杯をあげた
夕食を食べる頃には静かに暮れ始めて
今日の行程での出来事で、話は尽きない

明日はまず奥穂高岳に登り、吊尾根を通って前穂高へ登るのだ
酔いが回ったのか 何時の間にか二人とも寝入ってしまった

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