甲武信ヶ岳

 2015年9月18-19日 甲武信ヶ岳
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夕暮れを迎えて灯が燈された甲武信小屋

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甲武信ヶ岳は先週登った乾徳山から北へ約20Kmほどの所にあり、その名が示す通り甲斐(山梨)、武蔵(埼玉)、信濃(長野)の境界に位置する標高2475mの高峰である。
今回はシルバーウイークを利用してS脇君と一緒に登ってきた。

この山への登山ルートは雲取山から金峰山を結ぶ長大な従走路からのアプローチや長野側の毛木平から三宝山を絡めた周回、山梨県側の西沢渓谷から破風山を経由する周回などが考えられる。
我々は車でのアプローチのし易さから西沢渓谷からの周回コースを選択したが、このコースは標高差1400mの険しい登りとなる。

軽い装備での日帰りも可能だが、より山を楽しみたいという思いから今回はテント持参の一泊で臨む事にしたのだが、初日は終日雨だった事や甲武信小屋に着いてみると何処か懐かしい雰囲気の良い小屋だった事もあり、あっさりテントをやめて小屋泊まりに予定変更したのだった。

宿泊者10名というゆったりした山小屋での夜は、S脇君持参の焼酎や焼き肉などで久々にまったりとした山の時間を過ごす事ができたし、二日目の朝は快晴となり山頂からの素晴らしい展望を楽しむことができた。やはり本当の山の醍醐味は泊ってみないと分からないものである。

当日の朝神奈川県は雷雨、心配になって小屋に問い合わせると当地では晴れ間が出ているとの事、安心して出掛けたのだが歩き始めた頃には雨模様となってしまった。
まあ明日に向かって回復傾向なのと、小雨で風が無い事もあり登山決行の判断をした。
DSCF1546-1_R西沢渓谷の入り口
渓谷の周遊路を入って暫く行くと近丸新道の入口があるが、今回はここをパスして徳ちゃん新道入口を目指す。
途中から戸渡尾根上で合流するため、どちらを使っても同じなのだが、雨が降っている事もあり途中ヌク沢を渡渉する必要がある近丸新道より尾根を登る徳ちゃん新道が無難と思ったからだ。
DSCF1547-2_R徳ちゃん新道入口

DSCF1548-3_R最初から急な道を登り始める
このあと連続する急登に次ぐ急登で息をつく暇が無い
DSCF1549-4_R時折現れる平らな尾根道になるとホッとする
しかし直ぐにまた急登がはじまるといった感じで結構厳しい登りが続いた
DSCF1551-6_Rこんな雰囲気のいい平らな所に出た時だけ写真を撮る
最後の急騰を登ると木賊山(とくさやま)という山に着いた
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道端に標識だけという木賊山の頂上
地図で見ると、この木賊山(2468.8m)は甲武信ヶ岳(2475m)と直線距離で500m程しか離れていない上に標高差も数m程度の高い山だった。
しかし展望も無く、たまたま甲武信ヶ岳より若干低い上にすぐ横に位置していた為に殆ど無名に近い不遇な山となってしまった感じである。
甲武信小屋はこの両山のちょうど中間に建っていた。
IMGP1292_R結局、昼食をはさんで6時間ほどで漸く小屋に着いた

DSCF1554-8_R小屋の前にあるベンチ
我々は小屋に入る前にテント場の様子を見てみる事にした。
小屋の南側にある30張り程度のテント場は良く整備されていて風も凌げる場所にあったが、思案の結果雰囲気の良いこの小屋へ泊る事にした。
DSCF1561-13_R夕方着いた登山者が一張りだけテント泊していた
kobusigoya夕方になって火が燈る小屋
DSCF1563-15_R我々は寝床を確保したあと温かい小屋でのんびり過ごすことにした
DSCF1556-10_R小屋の入口にはセルフの飲み物コーナーがある
DSCF1558-11_R温かい石油ストーブのコーナー
奥に見える面白い形の薪ストーブは厳しい冬の時期に使用されるのだろう。
今日は宿泊者が少なく、我々はこの温かいコーナーを独占してビールや焼酎を飲んだりして過ごした。
DSCF1560-12_R夕食時には、S脇君持参の肉を焼く。何とも贅沢な食事となった。
とてもまったりした時間が流れていたが、夜8時の消灯をきっかけに寝床へ入った。

翌朝、起きてみると小屋の窓が明るく、予報通り天候が回復しているのが分かった。
DSCF1567-18_R小屋の外へ出てみると丁度東の空から朝日が昇ってきていた
やがて周囲は温かい朝日の光で満たされる
DSCF1572-21_R朝日で赤く染まる甲武信小屋

DSCF1574-22_R気持ちが良いテラスで朝ごはんを食べるS脇君

DSCF1575-23_Rこの小屋には味がある看板が掛けられていた

DSCF1576-24_R昨日のストーブが部屋の真ん中に鎮座している
なかなか風情があって歴史を感じさせる小屋である

我々は、急いで朝食を済ませて昨日登っていなかった頂上に向った

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頂上に着くとそこには大きな標識が建っていた

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すぐ西側を見ると大きな国師ヶ岳、右には雲に隠れた金峰山、そして中央奥に仙丈ヶ岳と北岳など南アルプスの北部の山々が見え隠れしていた

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北西には雲の上に突き出た八ヶ岳連峰が見える

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八ヶ岳の奥に小さく見えるのは北アルプス

良く見ると穂高連峰や槍ヶ岳の姿まで確認できた

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国師ヶ岳の左奥には南アルプスの山々が連なる

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南側には富士山のシルエットが美しい

中央奥の尖った山は先週登った乾徳山、その右側の大きな尖峰は黒金山ではないだろうか

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すぐ北側に見えた丸い山は三宝山だろうか

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朝日に照れされ始めた金峰山、国師ヶ岳方面を撮影しているS脇君

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南から西、北までの風景をパノラマで撮影してみた

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素晴らしい景色に見とれていると何時の間にか北側から雲が押し寄せてきていた

昨日降った雨が暖められて一気に雲となって湧きあがってきている様だ

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40分ほど頂上の景色を堪能して小屋に戻る頃には霧が立ちこみ始めていた

小屋に戻り荷物を纏めると早々に破風山、雁坂峠方面へと下山を開始した

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小屋から巻き道を通って破風山方面へ向かう

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賽の河原で振り返ると木賊山と甲武信ヶ岳が並んで見えた

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尾根伝いに暫く進むと眼下には広瀬湖が光って見える

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この辺りは笹平と言われるだけあって、立ち枯れと笹の路となった

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やがて破風山避難小屋に到着、小休止とした

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破風山に到着、正確にはここは西破風山で暫く進んだところには東破風山がある

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霧が立ち込める立ち枯れの稜線が続く

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幾つかのピークを登り下りした後、雁坂嶺に到着した

ここが最後のピークで、このあと日本三大峠の一つと言われる雁坂峠を経て西沢渓谷への下りが始まる

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雁坂峠に到着

ここ雁坂峠(2082m)は昨年登った南アルプスの三伏峠(2580m)、北アルプスの針の木峠(2541m)と共に日本三大峠のひとつで、日本書紀にも出てくる日本最古の峠道と言われているそうだ
しかしこうして見るとそんなに昔から歩かれた峠という雰囲気は感じられなかった

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ここでゆっくり昼食をとったりS脇君の入れてくれたコーヒーを飲んだ後、のんびり急傾斜の坂道を下り始めた

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この下の谷のずっと先にある西沢渓谷へと向かうのだ

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美しい笹の路をいく

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途中、何度か渡渉を繰り返して徐々に高度を下げていく

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いい加減疲れてきた頃、ようやくなだらかな道へと変わってきた

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途中、大き過ぎてとても全景は撮れないほど大きなブナの木と出会った

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遂に林道へ到達、しかしこの林道がまた長く1時間かけて西沢渓谷入り口まで戻った

昔から名前は知っていた甲武信ヶ岳だが、実際訪れてみると登るのも下るのも大変なでっかい山だった。
そして甲武信小屋は昔懐かしいレトロな雰囲気を持った素敵な山小屋だったし、朝日に照らされた山々も堪能出来たのだから、日帰りでなく泊りで訪れて良かったと思った。

帰りには前回パスした山梨市市営の笛吹きの湯に立ち寄ってみた。地元の人が多いがこじんまりとしていて露天風呂もあるのに510円と安い。また泉質はちょっとぬるっとして美肌効果がありそうな良い湯である。

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甲武信ヶ岳

GPSによるルート図(一部カシミール3Dで修正)
甲武信ヶ岳トラック_R 甲武信ヶ岳トラックデータグラフ_R

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甲武信ヶ岳” に対して2件のコメントがあります。

  1. S脇 より:

    今回もお世話になりました。たまに15キロのザックを背負うと堪えますね。でも日帰りが大変な大きな山ほど荷物も増えるわけで。朝の甲武信ヶ岳山頂の景色は収穫でした。稜線も石で歩き辛い箇所もあったけど静かで爽快。奥秩父、いいですね。

  2. alpinist-aki より:

    1400mもの標高差は大変だったけど悪天候の中、重たい荷物で登った甲斐があったね。翌日も雲の多い日だったけど頂上へ行ったときだけは晴れていて最高の景色だったのは幸運の一言。やっぱり泊りだからこそ味わえたのだと思います。
    おかげで甲武信小屋も良い思い出になりました、ありがとうございました。

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