冬到来まじかの雨飾山
2015年11月5日 冬到来まじかの雨飾山 単独
雪の便りが届く直前にと晩秋の晴れ間を狙って雨飾山へ登ってきた。
11月に入りぼちぼち高山では雪の便りが聞こえ始めた頃だが、今週は珍しく完全な晴れ日が数日連続していた。
天気図を見ると関東から甲信越全てが高気圧に覆われていて雲マークのない日が3日間も連続していた。急きょ以前から登ってみたい山として注目していた雨飾山へ登ることにしたのだった。
登ってみると目論見通り終日晴れ渡って、白くなった北アルプスの山々や日本海の海岸線がはっきりと見えて素晴らしい景色を堪能する事ができた。また山頂では風もなく暖かいくらいだったので居合わせた地元や遠方から来ていた登山者と1時間ほども話し込んでしまった。
下山後は小谷温泉に入り、地元の蕎麦屋で旨い蕎麦を堪能したりして晩秋の雨飾山を楽しむ事ができた。
準備を終えて早寝し5日の早朝2時に出発、圏央道から中央高速を通って一路雨飾高原へと向かった。
平日という事もあってか高速道路は空いていて順調に進み、安曇野ICを下りてR148線を北上、青木湖や白馬などを経由して小谷村に入るとR114を北東に進んで6時過ぎころには雨飾高原キャンプ場に到着した。
紅葉も終わったせいか駐車場には2台しか止まっていない。
先行して一人の登山者が出発したが、私も早速準備をして登山届を提出し、駐車場北側にある登山口へと向かった。
最初は平らな木道が続く、このあたりは小川が沢山流れていて木道が無ければ歩けない様な場所である。
いきなりかなりの急登が始まった。
同時に何か獣の匂いを感じ、歩いている内に大きなフンにも遭遇した。この辺りは動物の影が濃いエリアだと思われる。
紅葉はほとんど終わってたが、時折真っ赤な木が出てきて気持ちを和ませてくれた。
こんな赤い木々で満たされる時期には素晴らしく華やかな紅葉風景が見られるのかも知れない。
上部に日が差し始めて山が明るくなってきた。今日は素晴らしい天気になる予感がする。
もう少しで尾根に出られる、あの向こうがどうなっているのか早く見たい一心でひたすら登った。
稜線を歩くと右側に日本海が現れた、美しい海岸線と青い海を清々しい気持ちで眺めた。
この辺りは日陰に雪が残っていて少し滑るがアイゼンが必要なほどではない。
西側には白馬を中心に北アルプスの峰々は白いベールを纏って並んでいる。
更に西側には焼山から天狗原山へ続く稜線とその向こう側に火打山が少しだけ頭を出していた。
北峰に先行していた人が立っている
この人は地元新潟からきたとの事ですぐ下山したので、暫くは頂上に残ったのは私一人になった。
こんなに良い天気の日に雨飾山の頂上を独占できるなんて、なんて幸せな事だろうと思う。
その後しばらくすると、後続の人たちが続々と登ってきて賑やかになった。折角なので写真を撮ってもらった。
何時も見ている方角とはまたく違うため、山名が良くわからなかった
ただただ、美しい山並みを見とれているだけだ
暖かいこの山頂は居心地が良くて登山者の人たちと歓談している内にあっという間に1時間が過ぎていた。
それでもこの山頂からは去りがたかったが、ようやく重い腰を上げて下山を開始することにした。
朝方に比べて明るい登山道は暑いくらいだったが、汗をかきながらひたすら下山する。
木道まで下山すると、小川にイワナの姿が見えた
しかも数メートルに1匹づつ泳いでいるのだ、この山にはなんて濃い自然が残っているのだろうと感心してしまった。
駐車場に降り立つとこんなに車が多くなっていた、流石に人気の山なのだ。
帰りに入浴のため小谷温泉の山田旅館に立ち寄ってみた、昔の面影を残す素晴らしい旅館だ。
しかし残念ながらお風呂の掃除中で入浴できず、少し戻って雨飾荘の温泉に入ることにした。
手打ちそばが人気らしく店の前で行列が出来ていて、30分ほど待って入店した。
店内には囲炉裏があり古民家の風情がある。中には手打ち蕎麦を茹でる窯が設置されていて見学できた。
天ぷらそばは量も多いが値段も安いのに頗る美味しい。
あと10日ほどで雪が降ると来年春まで閉店となるとの事で、今日はラッキーだった。
最高の天気の中、雨飾山の展望を堪能したあとの温泉にお蕎麦、何とも言えず幸せな1日を過ごしたあと長い帰路に着いた。
何と早朝2時出発、私には夜中です。それも一人で、恐れ入りました。
何年か前に自転車で安曇野、青木湖、白馬と気持ちの良い道を、北アルプスを眺めながら走ったことを思い出しました。
思い立ったら吉日とばかりに出かけてしましましたよ。
そう言う宮田さんも自転車で安曇野から白馬までのロングライドをするほどお元気なのには驚きです。
何時もやっているテニスで自然に鍛えられているのかも知れませんね。