金ヶ岳&茅ヶ岳
2016年1月10日 金ヶ岳&茅ヶ岳
1月の3連休のうち最も予報の良かった中日を選んでS脇君と一緒に山梨県にある金ヶ岳と茅ヶ岳を周回してきた。
今回歩いたコースは、明野ふれあいの里付近にある金ヶ岳登山口をスタートし金ヶ岳、茅ヶ岳に登り、茅ヶ岳からは千本桜への下山ルートの途中から南西へ伸びるマイナールートを伝って登り口まで戻るという変則的なコースを選択した。
予報通り最高の天気の中、金ヶ岳から茅ヶ岳間の縦走路では360度の展望が素晴らしかったし、下山では沢山の落ち葉を踏みしめながら誰もいない静寂の中、満足度が高い山歩きを味わうことが出来た。
圏央道から中央高速韮崎ICを下りると約20分ほどで明野ふれあいの里に到着した。
明野ふれあいの里付近まで来ると、南アルプスの山々が朝日を浴びて輝き始めたので思わず車を止めて撮影。
中央右寄りのピークが甲斐駒ケ岳、その左に仙丈ケ岳、更に左に鳳凰三山、北岳から南へと連なる南ア連峰がずらっと見えて壮観だった。
この景色を見てしまっては、早く山の頂上から見てみたい衝動に駆られるのが人情というものだろう。
駐車場から更に上部まで進んだ空スペースに車を止めて早速スタート。
林道へのゲートを通過して林道を左側に曲がるとすぐに金ヶ岳への登山口があった。
静かな気持ちがいい登山道を登り始める。
しかし暫くはかなりの急登が続いて息が切れるほどだった。
金ヶ岳へ向けて高度を上げてきた頃、南側に茅ヶ岳と富士山がシルエットで見え始めた。
更に高度を上げると北側には八ヶ岳がその美しい裾野を広げるように全景を露わにした。
色々な山から八ヶ岳を見てきたが、こんな美しい八ヶ岳の全景を見たのは初めてかも知れない。
反対側には更に高い位置から茅ヶ岳と富士山を見ることができた。
手前に広がる甲府や韮崎の町の上部には靄がかかって幻想的な風景になっていた。
金ヶ岳頂上からの南方向の風景、山の頂上にいる喜びというか表現できない嬉しさが込み上げてくるシーンだ。
真西方向には南アルプス連峰が手に取るような近さにあった。
一緒に登ってきていた2人の登山者と共に素晴らしい景色を共感を持って堪能していた。
ここ金ヶ岳は、茅ヶ岳より知名度が低い為か登山者が少なく静かで良い雰囲気である。
特に頂上直下から見える八ヶ岳の全景は素晴らしく、茅ヶ岳だけで下山してしまうのは勿体ない気がした。
だいぶ長い時間を過ごしていたが、何人かの登山者が登ってきたのをきっかけに茅ヶ岳へ向けて歩きだした。
南峰辺りから見ると茅ヶ岳と富士山が丁度重なって見えた。
木の枝に邪魔されてなかなか全景が見えなかったが、手を伸ばして漸く撮影した金峰山と瑞垣山。
右側の尾根が金ヶ岳へ登ってきた尾根、左側に復路に下りる予定の尾根である。
復路の尾根の途中右へそれてこの谷を右へと渡って帰ることになるので、どの辺を渡るのか当りをつけていた。
正面に茅ヶ岳が迫ってきた。
下部に穴のあいた大岩が現れた。穴の中を通過する面白い道だ。
茅ヶ岳とに到着。
ここの山頂でも素晴らしい展望が開けていたが、八ヶ岳は金ヶ岳の陰で若干欠けて見えたが富士山は正面に見える。
それにしてもここからの富士山の風景は素晴らしいの一語に尽きるだろう。
東西南北全ての方向から富士を見てきたが、真北から見る富士山ほど左右対称で均整のとれた美しさは他にはない。
S脇君も、山梨県人が「富士山は山梨のものだと言う」気持ちが今分かった気がすると言ったが私も同感である。
しかし頂上は冷たい北風が吹いて寒かったので南斜面へ逃れて長い昼食を食べたあと、おっとりと下山する事にした。
下山の前に地図に深田久弥終焉の地と書かれた場所まで下ろうと試みたが、中々行き着かなかったので諦めた。
頂上から南西へ分岐する千本桜方面へと向かう。
こちらの尾根は人が少なく誰とも会うことも無く静かな尾根歩きが楽しめた。
時には膝下まで埋まるほどの落ち葉の中を進む。
途中から地図とコンパスと高度計を使って道なき道を進み始める。
数百メートル下って降り立った所が、縦走路から見下ろした谷の底である。
ここから右上の尾根まで急坂を100mほど登り返すと行きに登った道へと合流した。
今回歩いた登山道では全体的に階段状の登山道はなく、山の傾斜がそのまま路となっていて植林もなく自然な山が堪能出来たし、素晴らしい景観も楽しめた。
一見地味に見えるが地元民を始め多くの登山者に人気があるのも頷ける山だと思われた。
山梨県にはこんな素晴らしい山が沢山ある。
S脇君によれば、山が好きなら山梨で暮らせばいい!
まったく同感である。